2019年3月期 有報開示事例分析 第11回:会社法開示比較①

EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 高橋 朗

Question

2019年3月決算会社について、会社計算規則において個別に開示が要求されていない注記事項の開示状況を知りたい。

Answer 

【調査範囲】

  • 調査日:2019年8月
  • 調査対象期間:2019年3月31日
  • 調査対象書類:有価証券報告書及び連結計算書類
  • 調査対象会社:
    2019年4月1日現在のJPX400に採用されている会社のうち、以下の条件に該当する211社
    ① 3月31日決算
    ② 2019年7月1日(法定提出期限)までに有報を提出
    ③ 連結財務諸表作成会社
    ④ 日本基準を採用

【調査結果】

分析対象会社(211社)について、会社計算規則に明確に規定されていない注記の開示状況を分析した結果は、<図表1>のとおりである。

<図表1> 会社法連結計算書類における開示状況

(※1) 有報開示
会社数
(A)

連結注記表
開示会社数
(B)

開示割合
(B)/(A)

参考 (※2)


開示割合
(前期)

 


開示割合
(前々期)

資産除去債務

62

6

10%

6%

3%

退職給付

210

11

5%

5%

4%

企業結合

63

32

51%

51%

67%

減損損失

129

56

43%

44%

52%

土地再評価

74

65

88%

84%

79%

税効果

211

7

3%

6%

7%

未適用の会計基準

199

9

5%

4%

(※1) 有報の開示会社数には、見出しはあるものの、注記内容が「該当事項はありません」等の記載となっている会社は除外している。
(※2) 前期以前の開示割合の分析対象会社は、前期(232社)、前々期(186社)としていた。 

(旬刊経理情報(中央経済社)2019年9月20日号 No.1556「2019年3月期 「有報」分析」を一部修正)


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