EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
公認会計士 福山 伊吹
5回にわたり、「これだけは知っておきたい!管理入門」シリーズを掲載しています。このシリーズでは、皆さんが会社を経営していくに当たって、日々、直面されるような身近な管理上の問題を取り上げて、どんな解決方法があるのかについて、ご紹介していきます。
このシリーズに登場するWWN社は、こんな会社です。
それでは、第4回「固定資産管理」の中身に入っていきましょう!
WWN社は銀座の直営店とO百貨店の2店舗で製品を販売しており、女性向け衣料を製造する自社の工場を持っています。
WWN社の決算に当たって、経理担当社員のみゆきさんは工場の固定資産の現物実査をすることになりました。固定資産台帳(固定資産の種類、区分別の台帳)をもとに、工場の機械装置や備品などを一つ一つチェックしていきました。ところが、下記のような不整合がいくつか出てきました。
みゆきさんは経理担当取締役のとおるさんに報告し、さらに、ひろ子社長にも報告しました。
とおるさん:「ひろ子社長、工場の現物実査をしたところ、備品と機械装置で固定資産台帳と合わないものがありました。原因を調査します。」
ひろ子社長:「それは、おかしいわね。固定資産は購入した時に固定資産台帳に資産ごとに設置場所や番号を入れておいて、毎年の決算日に現物実査をして確認しているはずだけど・・・。」
とおるさんがみゆきさんとともに原因を詳しく調べてみたところ、以下のような事実が判明しました。
皆さんの会社では、こんなことはありませんか?
→WWN社では、固定資産の日常の管理につき、検収、移動・処分処理も含めた固定資産管理規程などを見直し、それに従って業務を行うこととしました。
→WWN社では、経理部と各部門とが連携を取り合って、少なくとも1年に1回は固定資産の現物実査の実施を徹底することとし、その結果を本社の経理部に漏れなく報告することにしました。
→WWN社では、本社および工場、各店舗からの固定資産の現物実査結果をみゆきさんが取りまとめ、とおるさんが確認の上、その結果をひろ子社長に報告することにしました。
固定資産は金額的に多額となることが多く、使用期間も長期にわたるため、購入・処分時期や維持管理を誤ると、大きな処理誤りが継続的に発生したり、損害が生じてしまったりする場合があります。
今回、取り上げたケーススタディー以外にも、固定資産管理のポイントはいろいろあります。皆さんの会社では、どのくらい管理体制が整っているか、ぜひ一度チェックしてみてください。
項目 |
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設備投資計画 |
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