EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
公認会計士 井澤 依子
今回から5回にわたり、「これだけは知っておきたい!管理入門」シリーズを掲載していきます。このシリーズでは、皆さんが会社を経営していくに当たって、日々、直面されるような身近な管理上の問題を取り上げて、どんな解決方法があるのかについて、ご紹介していきたいと思います。
このシリーズに登場するWWN社は、こんな会社です。
それでは、さっそく第1回「資金管理」の中身に入っていきましょう!
WWN社の本社では、小口現金の管理と、現金出納帳への記帳は、社員のみゆきさんが担当しています。みゆきさんは時短勤務で午後4時に退社するため、仮払いの出金や立替経費の精算は、午後4時までに行うルールとなっています。しかし、緊急の場合に備えて、小口現金が入った手提げ金庫の鍵の保管場所は、社員に知らされています。
ある日のこと。月末になったので、みゆきさんは手提げ金庫を開けて中に入っているお金をカウントし、金種表を作成しました。そして、メモや領収書などをもとに、現金出納帳にまとめて記帳し、その出納帳の残高を金種表とチェックしたところ、どうやら手提げ金庫のお金が不足しているようです。
みゆきさん:「ひろ子社長、大変です!お金が足りません!!」
ひろ子社長:「えっ!・・・どうして?みゆきさんがちゃんと管理していたんでしょ?」
ひろ子社長とみゆきさんが今さら慌てても、調べようがありません・・・。
皆さんの会社では、こんなことはありませんか?
→WWN社では、小口現金の出金や精算については、みゆきさんが退社した後に引き継ぐ担当者を決めておくか、翌日扱いにするのかなどのルールを徹底し、鍵の管理を厳重に行うことにしました。
→WWN社においては、みゆきさんが小口現金の管理を行い、ほかの社員が現金出納帳を記録するよう、担当を分けました。また、金種表の作成と現金出納帳の記録は日々、実施し、両者が一致していることを毎日、確かめることにしました。
会社にとって、資金は事業を始め、続けるために、基本となる最も大切な資産です。資金は会社だけでなく、個人にとっても価値があるので、日々、きちんとした管理をしていないと、社員などによる横領が発生する可能性があります。
また、資金は会社の生命線です。売上の拡大にばかり目を向け、資金繰りの管理がなされていないと、「勘定合って銭足らず」という状態になりかねません。
今回取り上げたケーススタディー以外にも、資金管理のポイントはたくさんあります。
皆さんの会社では、どのくらい管理体制が整っているか、ぜひ一度チェックしてみてください。
項目 |
内容 |
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出納管理 |
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資金繰り管理 |
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資金調達 |
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