IFRS Developments: IASBがIFRS for SMEs 会計基準第3版を公表

2025年2月27日、国際会計基準審議会(以下、IASB)はIFRS for SMEs 会計基準 第3版を公表しました。本基準は、独立した会計基準であり、公的な説明責任を負わない企業(中小企業)が適用することができます。

本基準は、IFRS会計基準との整合性を高めつつ、財務諸表利用者のニーズや費用対効果を考慮した上で、適切かつ簡素化されたものとなるよう、的を絞った簡素化を組み込んでいます。最も重要な改訂の1つは、第23条「収益」の改訂であり、その名称が「顧客との契約から生じる収益」に変更され、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」と整合性が図られるとともに、要求事項が簡素化されました。

その他の主要な改訂としては、以下の通りです。

  • IFRS第13号「公正価値測定」の原則に整合する第12条「公正価値測定」の導入
  • 2018年概念フレームワークとの整合性
  • IFRS第10号「連結財務諸表」の支配の定義との整合性
  • 金融商品の認識および測定にIAS第39号「金融商品:認識及び測定」を適用するオプションの削除

本基準は2027年1月1日以後開始する事業年度から適用され、早期適用が可能です。

英語版の資料は下記のリンクをご参照ください。 
IASB issues third edition of IFRS for SMEs accounting standard



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