EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
AIを活用したユースケースも公表
EYのメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:片倉正美、以下「EY新日本」)は、次代のデジタル監査・保証ビジネスモデル「Assurance 4.0」(2020年公表)の実現に向け、AIが浸透する社会に対して信頼(コンフィデンス)と信用(トラスト)を提供するため、AIの活用を推進する体制を強化し、デジタル監査・保証ビジネスを拡充することをお知らせします。
近年、生成AIが企業の生産性向上や新たな価値創出に貢献する画期的なテクノロジーとしての地位を確立しています。しかし、生成AIに関しては、知的財産権の侵害や偽情報、誤情報の生成・発信といった新たな社会的リスクも生じています。これに対し、日本においてもAIの安心安全な活用を促進するためのAIガバナンスの統一指針である「AI事業者ガイドライン」が、経済産業省及び総務省より2024年4月に公表されました。
Assurance 4.0の進捗とAIの活用によるリスクへの対応
EY新日本では2016年にAIラボを設置して、日本で開発したAI監査ツールの特許取得やグローバル展開を積極的に進めてきました。また、2020年に専門人材を集結したアシュアランスイノベーション本部を設置して、3つの重点領域を定めて監査業務変革を4年間進め、プロフェッショナルサービスの強化に関して一定の成果を上げることができました。
3つの重点領域 |
プロフェッショナルサービスの強化に関する成果(24年6月末現在) |
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CoEの活用とオートメーションの推進 |
800名の専門支援体制による業務標準化とプロセス改善 |
AIと全量データを活用したリアルタイムなリスク識別の追求 |
データ分析ツール利用割合 97%(上場会社監査業務) |
クライアントに訴求できるデジタル人材への変革 |
法人が定めるデジタルリテラシーに到達 1,651名 |
AIを活用したアシュアランスサービスの目指す姿
EY新日本は、AIの活用がもたらす生産性の向上とそれに伴う新たなリスクへの対応を目的に、アシュアランスサービスの体制を強化しています。この取り組みにより、法人内での監査業務の変革を推進し、クライアントに対してAIの利用増加に伴うリスクへの対応力を高めることで、信頼と信用を社会に提供していきます。
EY新日本に所属する6,000名を超えるアシュアランスプロフェッショナルは、AIの活用により生産性とデータ分析能力を飛躍的に高めウェルビーイングを向上させます。また、サステナビリティを含む企業情報の開示に対して、第三者の立場から信頼と信用を社会に提供していきます。クライアントの財務報告プロセスにおけるAIの利用増加が見込まれる中、EY新日本は独立した第三者として、責任あるAIのガバナンスや内部統制を評価します。財務・非財務のAIを活用したデータ分析により、リスクを可視化し、監査や保証の品質を高めます。これにより監査・保証業務の付加価値を高め、クライアントに対するインサイトの提供や不正会計、グリーンウォッシング※1などの社会的懸念に応えていきます。
AI活用を推進する体制
1. AIガバナンス態勢の構築と継続的な評価
2. テクノロジーリスク専門家との連携強化
3. AI活用のための教育プログラムを強化
4. 外部アドバイザーの助言範囲を非財務報告に拡充
5. EYのグローバルネットワークを活用したAIツールの展開
<EY新日本のAIガバナンス態勢の全体像>
AI活用のユースケース
1. これまでの軌跡
<機械学習から生成AIまで>
<過去の第三者委員会報告書の情報を活用した不正事例調査に有用なデータベースの構築>
2. これからの取り組み
EY新日本有限責任監査法人 アシュアランスイノベーション本部長 常務理事 榎本征範のコメント:
「私たちの目標は、Assurance 4.0という次世代のビジネスモデルを実現し、クライアントと社会に対し付加価値を提供することです。EY新日本は、信頼と信用を基盤にAIの活用を推進する体制を一層強化し、生成AIなどの革新的なテクノロジーがもたらす機会を最大限に生かしつつ、新たなリスクにも対応しています。参画したテクノロジーリスクチームの専門知識と、アカデミアの最新の知見を取り入れながら、AIガバナンスの構築と評価、教育プログラムの整備と運用を進め、業界をリードするイノベーションを推進していきます」
※1 グリーンウォッシングとは、企業の環境保全活動を実態以上に見せかける行為です。
※2 世界各国のEYメンバーファームにおけるイノベーションをサポートし、グローバルネットワークを活用して、テクノロジーに関する戦略やプラットフォームと整合させることで、革新的なアイディアやソリューションを素早く全世界にスケールさせることを可能にするEYの仕組みです。
※3 インパクト加重会計とは、企業の財務報告において、経済的な成果だけでなく、環境や社会への影響も量的に評価し、統合的に報告するアプローチです。
EYについて
EY | Building a better working world
EYは、「Building a better working world~より良い社会の構築を目指して」をパーパス(存在意義)としています。クライアント、人々、そして社会のために長期的価値を創出し、資本市場における信頼の構築に貢献します。
150カ国以上に展開するEYのチームは、データとテクノロジーの実現により信頼を提供し、クライアントの成長、変革および事業を支援します。
アシュアランス、コンサルティング、法務、ストラテジー、税務およびトランザクションの全サービスを通して、世界が直面する複雑な問題に対し優れた課題提起(better question)をすることで、新たな解決策を導きます。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。EYによる個人情報の取得・利用の方法や、データ保護に関する法令により個人情報の主体が有する権利については、ey.com/privacyをご確認ください。EYのメンバーファームは、現地の法令により禁止されている場合、法務サービスを提供することはありません。EYについて詳しくは、ey.comをご覧ください。
EY新日本有限責任監査法人について
EY新日本有限責任監査法人は、EYの日本におけるメンバーファームであり、監査および保証業務を中心に、アドバイザリーサービスなどを提供しています。詳しくはey.com/ja_jp/people/ey-shinnihon-llcをご覧ください。
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