最先端の機能を駆使したデジタルソリューション「こども見守りAIプラットフォーム(Child Protection Intelligence Platform、以下CPIP)」は、児童保護に携わる職員に支援を必要とするこどもに関する最新情報への迅速なアクセスを実現します。
要点
- CPIPは、地方公共団体や関係機関が持つさまざまなこどもに関するデータを一元的に集約し、業務上利用しやすい形で可視化、一覧表示します。
- CPIPは、困難を抱えるこどもや家庭に関わるリスクをAIにより分析し、プッシュ型支援の方針を検討する際のひとつの判断材料とすることができます。
- CPIPプラットフォーム上で児童福祉司、社会福祉士、保健師、教育・医療関係者などのさまざまなニーズに対応します。
弱い立場にあるこどもたちの安全を守ることは、最も重要な社会課題のひとつですが、容易なことではありません。その要因として挙げられるのが、情報が分散しており、有効に利活用できていないことです。危険にさらされているこどもたちに関する情報は地方公共団体等のさまざまな部局・機関で管理されていますが、これらのデータは各部局・機関のシステムにのみ保存されているため、情報は分散して存在しています。
児童を取り巻く問題に対応する関係者が、支援が必要なこどもに関する最新のデータを利用し、得られた洞察に基づいて意思決定を行うことを可能にするにはどうすればよいでしょうか。
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- 各部局・機関のシステムからデータを連携・集約し、1画面にまとめて表示することができます。
- こどもに関する緊急性の高いリスク情報などをアラート通知することにより、迅速なプッシュ型支援に寄与することができます。
- 情報の一元的な集約、可視化により、支援状況の把握と効果的な意思決定を促進することができます。
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- こどもに及ぶ虐待などのリスクやウェルビーイング(幸福度)に関する指標を相談通告の履歴や支援等の履歴を基にAIから提供し、支援方針の判断材料を提供することができます
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- AI等を活用して、支援判断に必要となる判断材料を提供することにより、各部局・機関のシステムからの判断材料の収集等に要する時間を短縮することが可能です。
- AI等を活用して、相談記録などの非構造テキストデータから、判断に資する有用な情報を抽出することにより、児童を取り巻く問題に対応する関係者の情報整理の時間を短縮することが可能です。
- AIの支援により、案件に関する重要な判断の取りこぼしを防止します。
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- こどもに関連する人間関係や関係する施設等をエコマップとして可視化することが可能です。これまで手書き等で作成されていたエコマップ作製時間の短縮が可能です。
- これにより、こどもや周囲の人間関係とのつながりを検索しながら支援方針を検討できます。
サマリー
児童福祉分野をはじめ、社会課題におけるデータ駆動型プラットフォームの活用は、さまざまなコミュニティに画期的な変化をもたらします。例えば、社会的弱者やその家族は、行政支援の待ち時間の短縮や、各個人の状況・要求に合わせた最適な組み合わせの支援を期待できます。支援団体においては、需要と供給に関するデータに裏付けされた的確な支援計画やNPO等の事業者への委託が可能になります。こうして得られた洞察は、支援団体間の連携強化につながります。そして、政策立案者は、支援の有効性のより明確な把握や、効率的な資源の配置に向けた支援を促進できるほか、事実に基づき高品質かつ的確な支援を提供することが可能になります。
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