EY Japan 統合報告書 2023

Value creation






世界はESG(環境・社会・ガバナンス)のテーマに代表される気候変動や人権問題などさまざまな課題に直面しており、各国・地域の政府や企業は解決策を模索しています。不確実性の高い世の中だからこそ、変革を正面から受け止め対応すること。それ以上に、世界中から英知やケイパビリティを集め、不透明な時代を切り拓きより良い社会を築いていくことがEYの使命です。

人材・顧客・社会・財務の4つの価値を高め、EY自身の資本を拡充させるとともに、企業・産業の変革に貢献するプロフェッショナルサービスの向上を図るだけではなく、最終的には経済社会そのものの変革・整流化に挑戦し、社会全体の価値創造へと発展させるサイクルを加速させていきます。

  • 3つの領域(EYのサービスを支える人材への支援、クライアントの戦略策定への支援、一連のトランスフォーメーションおよびコンプライアンスのサービス提供)における取り組みを強化。

  • クライアントの持続可能な成功を支援し、それがEYのメンバーのみならず、世界の人々にとってより良い社会の構築につながるサイクルを加速。

  • EYのパーパス(存在意義)を実現するために、「人」を中心としてPeople value、Client value、Social value、Financial valueの4つの価値を創出。
EY 統合報告書 2023 Our model
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Section 1

Our model

私たちのパーパス(存在意義)に共感するステークホルダーに伴走して変革を呼び起こし、Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)の実現を進めていきます。

気候変動問題の加速、生物多様性の減少、資源問題、そして地政学リスクはもはや対岸の火事ではなく、さらには驚異的スピードで進化する生成AIなど、目まぐるしい変化の中で人々の価値観や社会の仕組みが大きく変容しています。その中で、企業には今日をいかに生き抜き、明日をいかに創るかの両方の思考が求められています。私たちの役割は、クライアントに伴走しながら持続可能な成功を支援することです。次の3つの領域における取り組みをさらに強化し、クライアントに対するサポート、ひいてはEYのメンバーのみならず、世界の人々にとってより良い社会を構築するというサイクルを加速させていきます。

第一に、EYのサービスを支える人材への支援を、EY Badges(EYのグローバル共通の社内資格認定制度)やEY Tech MBA(ハルト・インターナショナル・ビジネススクールとの提携により開設しているオンライン学習プログラム)などに代表される世界水準の人材開発プログラムを通し、継続的に実施していきます。

第二に、先の見えない状況下でクライアントが直面している企業レベルやビジネスユニットレベルの戦略策定において、EYは多様なグローバルネットワークや世界に広がる知見を活かし、戦略策定から実行までをサポートしていきます。

第三に、EYのコアビジネスでもある、最新かつ包括的な一連のトランスフォーメーションおよびコンプライアンスに関するサービスを行うため、デジタル化やデータ集約化の領域において、常に最先端であるように投資・進化を続けます。

EY Japanには、Connected & Integrated(人との結び付きの強さ)、Long-term value & Purpose Driven(パーパスを指標に長期的価値を追求)、Inclusive & Equity(多様性と公正さを体現)を尊重する企業文化が根付いています。それは私たちの判断基準や行動の礎となり、クライアントに提供するサービスやEY Japan独自の取り組みにつながっています。

EYの提供するさまざまなサービスにより人材・顧客・社会・財務の4つの価値を高め、EY自身の資本を拡充させるとともに、企業・産業の変革に貢献するプロフェッショナルサービスの向上を図るだけではなく、最終的には経済社会そのものの変革・整流化に挑戦し、社会全体の価値創造へと発展させていきます。

EY Japan 統合報告書 2023 -  Value creation 図(Our model)

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Section 2

Our strategy

クライアントの皆さまの成長や、EYのメンバーの一人一人の行動(活動)を通じてより良い社会を構築していくこと。これがEYのパーパスです。

Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)

クライアントの皆さまの成長や、EYのメンバーの一人一人の行動(活動)を通じてより良い社会を構築していくこと。これがEYの掲げるパーパス(存在意義)です。その実現のために、私たちは、「Client value」「People value」「Social value」「Financial value」という4つの価値を創出していきます。

EYのビジネスモデルは、サービスを提供する「人」に着目することを重視しています。EYで現在働く人のスキル育成とモチベーションを高め、EYに魅力を感じる優れた人材を新たに採用することを通してクライアントにより良いサービスを提供し、クライアントの成長への貢献を通して社会をより良くしていくことを目指しています。たとえサービスがテクノロジーやデータ主導であっても、そのデータを活用する「人」が中心であることは変わらないからです。

EYのグローバル戦略であるNextWaveでは、Ambition(目指すべき姿)を定義し、長期的価値をもたらすためにグローバルで実行する戦略的重要施策と、組織レベルで最大限の利益を得るための投資配分を策定しています。さらには、私たちのカルチャー、体制、システム、プロセスを有機的に組み合わせることで、世界に広がるEYの総合力を高めていきます。その根幹にあるのは、People valueを最大化することでクライアントのニーズへの対応力を磨くことです。このような企業活動の継続により、「すべてのステークホルダーに長期的価値を創造する」という私たちのパーパスを実現できる組織へと変革を遂げていきます。
 

Ambition の要素

Embankment Project for Inclusive Capitalism(EPIC)の長期的価値フレームワークは、消費者やクライアントにとっての価値、人々にとっての価値、社会的価値、および財務的価値という4つの価値基準から成り立っています。私たちの「成果」を測定するためにAmbitionの要素をこれらのカテゴリーと合致させましたが、今後は自分たちのために生み出した価値(財務的価値)だけで成功は定義しません。私たちの財務パフォーマンスは、クライアント、EYのメンバー、そして社会のために創出した価値を総合的に考慮して測定されます。


Ambitionを包括する2つの要素: ブランド、およびDE&Iへのコミットメント

私たちは、ブランディングとDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス)の両方にしっかりと取り組むことによって、4つの価値基準の下で行われる活動にインパクトを与え、同時にそこからメリットも享受できると考えています。クライアントの価値、EYのメンバーとしての価値、社会的価値、および財務的価値を実現することにより、ブランドとDE&Iの目標の達成に取り組んでまいります。
 

私たちの評価

長期的価値を提供するため、私たちEYが創出する4つの価値における進捗を測定し、加速させるため、11の指標を作成しました。このフレームワークを用いて、EY全体、および各エリア、リージョン、サービスライン、ファンクションで、それぞれの進捗状況を測定し、変革を遂げていきます。

Value creation 表

ニュースリリース

EY Japan、一橋大学大学院 経営管理研究科にて「サステナビリティ経営」の寄附講義を開講

EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮)は、一橋大学(キャンパス:東京都国立市、学長:中野 聡)大学院 経営管理研究科(一橋ビジネススクール)経営管理専攻ならびに商学部において、2023年度春夏学期に寄附講義「サステナビリティ経営(Sustainability Management)」を新たに開講することをお知らせします。

EY Japan、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科で「人的資本マネジメント」の寄附講座を新開講

【EY Japan】EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:近藤 聡)は、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(キャンパス:東京都渋谷区、研究科長:中里 宗敬、通称:青山ビジネススクール)で2022年度MBAプログラムの科目として新たに寄附講座「人的資本マネジメント」を開講することをお知らせします。

EY新日本「セクター認定者制度」2022年度、1,251名を認定

【EY Japan】EY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:片倉 正美)は、所属する公認会計士の各業種(セクター)に関する知見を向上し、監査品質のさらなる高度化のため、「セクター認定者制度」を導入しました。制度導入初年度である2022年度において、1,251名をセクター認定者として認定したことをお知らせいたします。

EY、2023年度グローバル業務収入は過去最高の500億米ドル弱

EYは、2023年6月末終了の会計年度の業績を発表しました。EYの全世界における業務収入は494億米ドルと、現地通貨ベースで前期比14.2%増(米ドルベースでは9.3%増)となりました。これはEY史上最高の売上であり、著しい成長を続けているEYの歴史において、最も成功した年度のひとつとなりました。

EY新日本、「監査品質に関する報告書2023 ~社会の期待の先にある監査の未来とは?」を発行

EYのメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:片倉正美)は、経営およびガバナンス体制、品質管理、人材育成など、監査品質を追求する当法人の取り組みを「監査品質に関する報告書2023」としてまとめ、本日発行いたしました。

EY Japan + 1

EY Japan、長期的価値(LTV)ビジョンに基づく自社取り組みの23年度実績を発表

EY Japanは、経済社会・クライアント・自社における長期的視点での価値創造を行うLTV(Long-term value、長期的価値)ビジョンに基づく自社の取り組みに対する2023年度(2022年7月~2023年6月)実績を発表しました。


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    今日実現させた価値を通じて明日を築くには?

    EY Value Realized 2023は、私たちのステークホルダー、つまり、EYのメンバー、クライアント、そして社会にEYがもたらしているインパクトについてまとめた年次報告書です。


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