EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
In Consulting
生成AIを含むAIのさらなる活用推進のため、AIのリスクの把握や適切な対応を実現するAIガバナンスの構築は今後ますます重要となります。EYでは、AIガバナンス構築に関して、アセスメントや計画策定から、実際のフレームワーク構築/オペレーション構築、AIガバナンス運用まで一気通貫でサービス提供を行っております。
生成AIの普及により、金融業界においても、AIを活用したビジネストランスフォーメーションは、競争を勝ち抜くために不可欠なものとなってきています。
一方で、AIの活用においては、公平性や、透明性等、特有のリスクをコントロールしていく必要があります。また、生成AIにおいては、ハルシネーションや、インプット・アウトプットに関する権利侵害等、従来のAIでは顕在化していなかったリスクも現れており、適切なガバナンス&コントロールが重要となります。
AIガバナンスに関するグローバルでの議論も活発化しており、本邦では2024年4月にAI事業者ガイドラインが公表され、欧州では、世界初となるAI規制法案であるAIActが欧州委員会で承認されるなど、AIガバナンスに関する規制・ガイドラインの整備も進んでいます。
金融機関においても、これら規制・ガイドライン等に整合した適切なAIガバナンスの構築が、社会からの信頼を得るためにも必要となってきていると考えられます。
金融機関におけるAIガバナンス構築においては、大きく2つの要素が必要と考えられます。
1つは、AIに対する適切なリスクの評価・把握と、必要なリスク低減策の実施による、信頼できるAIの開発・運用・管理のためのフレームワーク、もう1つは、それらを継続的に運用していくための、組織としてのAIに関するガバナンス構築です。
AIのリスクの適切な評価と把握は、AIガバナンスにおける重要なステップです。
金融機関では、顧客データ等の大量のセンシティブなデータを扱うことから、AIに関するセキュリティ、個人情報・機密情報等に関わるリスクの把握と対応が極めて重要となります。また、金融機関は規制当局の検査・監督を受けており、法令や監督指針に則した説明責任を果たす必要があるため、透明性・公平性の確保や、AI利用に関する説明責任も重要な論点と考えられます。
これらのAIに関わるリスクの評価・把握にあたっては、AI原則に沿った個々のAIのリスク評価・把握の枠組みの構築が重要となります。また、必要なリスク低減策の検討においては、AIを利用するビジネス・業務への影響を勘案した、実効的な対応案の検討・設定が必要と考えられます。
継続的なAIガバナンスの運用においては、ガバナンス体制、役割と責任、リスクベース管理等、AIガバナンスフレームワークの構築が不可欠となります。
このAIガバナンスフレームワークの構築にあたっては、モデルリスク管理の枠組みの活用や拡張が実効的な選択肢として考えられます。
これには、AIガバナンスに関するガバナンス体制の構築、インベントリによるAIの一元管理、AIライフサイクルにわたっての1線・2線による役割と責任の定義、AIリスク評価とリスクに応じた管理粒度の設定(リスクベース管理)、AIに関するサードパーティリスク管理等が含まれます。
また、AIに関するリスクは広範囲にわたっており、AIガバナンスでは、AI、リスク管理、法・規制、IT・セキュリティ、コンプライアンス等の多様な専門性が必要となるため、部門横断的なAIガバナンス運用チームの構築も重要な要素と考えられます。
これらのフレームワークを活用しつつ、EYでは、AIガバナンス構築に関して、アセスメントや計画策定から、実際のフレームワーク構築/オペレーション構築、AIガバナンス運用まで一気通貫でサービス提供を行っています。
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