EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
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Asia-Pacific(アジア・パシフィック)のIPO市場は世界のIPO案件の59%を占めていますが、2023年第1四半期は件数が175件、調達額も127億米ドルにとどまり、対前年比で件数が6%減り、調達額に至っては70%も落ち込みました。今年に入りゼロコロナ政策がほぼ完全に撤廃されたにもかかわらず、中国本土の市場は従来に比べ動きが若干低調でした。とはいえ、世界のIPO調達額全体の40%以上を依然として占めており、今後も順調な回復軌道に乗ることが見込まれます。香港も本来は新規上場が活発ですが、いつになく静かでした。投資家が市場回復のさらなる兆候が現れるのを期待し、手元資金を残す中、Asia-Pacific全体で「様子見」の姿勢が見られました。
EMEIA(欧州、中東、インド、アフリカ)のIPO活動は、市場環境を受けてIPOの申請を取り下げたり先送りしたりする企業が多く、第1四半期は件数が84件、調達額が62億米ドルにとどまり、対前年比でそれぞれ19%と36%減っています。中でも調達額の落ち込みが最も大きかったのはインドです。上場件数は50%増えたものの、調達額は83%も急減しました。一方、中東は第1四半期にメガIPOが実施された世界で唯一の地域です。経済指標が明るい内容であるにもかかわらず、投資家は用心深い姿勢を崩していません。買い手市場となり投資家は投資先を今まで以上に厳選し、収益性が高く、サステナブルなビジネスケースを求めているのです。