EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
では、保険と事業開発を掛け合わせる現場にはどんな課題があるのか。異業種と保険会社との事業開発に携わる株式会社Agent Tech Consultingの代表取締役社長である中島力弥氏に伺います。
「新規事業の経験がなく、事業会社やプラットフォーマーとのコラボにいまだ解を持たない保険会社。自社サービスプロダクトに一定数のユーザーを確保し、付加価値として金融や保険を取り扱いたいと考えているスタートアップやプラットフォーマー。その両者の橋渡しを行っているのがわれわれです。
プラットフォーマー側のカスタマージャーニーに多くの保険を組み込むのが大事という話がありますが、それは半分正しく、もう半分はまだ仮説ではないかと、思わせる実例があります。
B2B向けプロダクトを持つプラットフォーマーと大手損害保険会社がオンラインで完結する事業者向け保険のPoCに取り組んだとき、保険加入のページでユーザーは二の足を踏みました。わずか3クリックで入れる秀逸なコンセプトに基づきプラットフォームを構築しましたが、利用者は加入画面の直前で止まってしまったのです。加入する最後の局面で誰かに『これでいいんだ』と背中を押してもらいたいというユーザー心理がその裏にあったのです。
大事なことにこの経験から気づかされました。これまで保険会社が対面でやってきた最後の一押しをデジタルでどう代替するか。その模索の末にデジタルマーケティングの勝ち筋を見つけ出そうとしているのが現状です」