EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
要点
第4回となる今回は、高速バス会社を育てながら、二次交通、三次交通の整備と、目的地の振興の両面から地方創生に一貫して取り組まれているWILLER株式会社の村瀨氏、香川県三豊市で、地域の交通を支えるソーシャルベンチャー、暮らしの交通株式会社を率いる田島氏より講演いただきました。
地方創生の可能性を切り開く、WILLER株式会社の村瀨氏の長距離バス事業と、香川県三豊市で地域交通を革新する、暮らしの交通株式会社の田島氏の情熱的な取り組み。これらのストーリーを深く知りたい方は、YouTubeで全貌をご覧いただけます。下記URLよりアクセスをお願いいたします。
Section 1
WILLER村瀨氏は、創業以来、自社の高速バス事業を大手の事業に育て上げた先駆者です。しかし、バス事業だけでなく、高速バスの目的地となる地域でのまちづくり事業にも、時間をかけてじっくり取り組んでこられました。当日は、こうした長年積み上げてこられた地方を元気にする活動と、それを支えるインフラとして展開中の新たな公共交通サービス、モビ(mobi:集合型移動サービス)の仕組みなどを余すところなくご紹介をいただきました。
当日MCも務められた、(株)わたしをことばにする研究所 堀氏、宮瀬氏が現場取材をしていたビデオでは、同社が上下分離の上展開する京都丹後鉄道や、モビが走る京丹後市の現場の様子をくまなく取材。地域の人の利用の現状や、これらのサービスへの期待を、臨場感を持って伝えていただきました。何より聴衆一同が驚いたのが、多くの地域の方々が口をそろえて「村瀨社長には、○○をお願いしている」とためらいもなく語っている姿が映されていたこと。参加者の皆さんは、村瀨社長の人間性と地域との信頼の絆の広さを、大変強く印象付けられました。
Section 2
後半の冒頭では、ほぼ新卒ながら、地域の支援を得て、三豊市でモビリティサービスのベンチャーを創業した、暮らしの交通㈱社長 田島氏からお話をうかがいました。これからのモビリティサービスは、供給側だけでなく、新たな需要の創出も含めて事業化が必要だと力説。シンプルでありながら本質を突いた分かりやすいご説明で、これからは「交通商社」であることを目指すというメッセージは、多くの方々の胸に刺さったのではないかと思います。
その後の議論では、先駆者のお一人、古田氏が投げかけた、ソーシャルの場合、キャピタリズムは遅れてやってくるという問題意識に、デジタル庁 村上氏が呼応。ソーシャルの場合、なぜ先にエクイティ投資が集められないのか、それをどうやって、ソーシャルインパクトの見える化により資産性評価の面から補い、市場から見て健全なファイナンスにたどり着くかなどに、やや難解なやり取りが展開されましたが、現場でビジネスに深く関わった方々には、いろいろな思いを去来させる広がりのある議論が行われていたように思います。
次回は、こうした後半の議論を基に、地方創生Stage2とは何なのか、その解像度を上げるような議論を、先駆者の皆さんとご相談し、展開していきたいと考えています。
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EY知恵のプラットフォーム は、行政と民間が連携し、戦略から実践まで先端的な社会的事業の仕組み化・システム化を通じて、社会的課題の解決方策の開発やその産業化に、引き続き取り組んでまいります。
地方創生をテーマに2021年より開始した先駆者会議は、「事業規模や資金調達」に焦点を当てたStage2が始動しています。
お問い合わせ先:
知恵のプラットフォーム
※記載されている社名、役職などは記事公開当時のものです。
WILLER株式会社 代表取締役社長 村瀨 茂高 氏 ご講演
暮らしの交通株式会社 代表取締役社長 田島 颯 氏 ご講演
豊かさを実感できる社会の実現に取り組む挑戦者を応援する
Stage1の取り組みに成功したエリアが、事業規模や資金調達規模をさらに拡大し、持続可能な事業へと成長させるStage2へ議論を発展させています。
第4回となる今回は、高速バス会社を育てながら、二次交通、三次交通の整備と、目的地の振興の両面から地方創生に一貫して取り組まれているWILLER株式会社の村瀨氏、香川県三豊市で、地域の交通を支えるソーシャルベンチャー、暮らしの交通株式会社を率いる田島氏より講演いただきました。