EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
EYパルテノンは、EYにおけるブランドの一つであり、このブランドのもとで世界中の多くのEYメンバーファームが戦略コンサルティングサービスを提供しています。
CEOが直面する喫緊の課題
グローバルCEOの56%を上回る69%の日本企業のCEOが今後12カ月間のM&A活動を積極的に実施すると回答しています。これは昨年9月度調査の36%から大幅に増加した数値であり、日本企業の経営層がM&Aやその他のトランザクションに対する関心を高めていることを示しています。背景には、経済が緩やかに回復していること、消費関連の指標の改善、さらに日本銀行が伝統的な政策へ段階的な復帰を目指していることなどが挙げられます。また、株主からのプレッシャーの高まりや東証改革、経産省の「企業買収における行動指針」などが、企業による事業の切り離しや業界再編を促進していると考えられます。
また、金利上昇や円安調整、トランプ政権による関税引き上げの可能性などを考慮すると、決して楽観視できるビジネス環境ではないにもかかわらず、今後12カ月間の自社の見通しについて日本企業の経営層の85%が「楽観的」だと回答しており、不確実性が高い状況下でも、対策が打てるというCEOの自信が調査結果に表れています。
混乱の波が絶え間なく押し寄せる中で、企業変革に停滞の余地というものはありません。CEOが直面する喫緊の課題(CEO Imperative)シリーズの最新版である2025年1月期の「EYパルテノンCEO Outlook 調査」によると、自信のあるCEOほど、こうした現状を認識しています。彼らは、自社のビジネスモデルを脅かす可能性が最も高いリスクが何であるかを理解し、自社のリスク管理システムを綿密に再考し反映しています。そして、立ちはだかるいかなる障害をも大胆に乗り越えていくための準備ができています。
こうした最も自信のあるCEOは、真の革命への取り組みが多面的であるということも理解しています。ここでいう多面的とは、有機的アプローチと無機的アプローチの組み合わせを意味します。2025年は、M&Aが変革の促進要因になると予想されます。企業を取り巻く競争環境が厳しさを増す中、M&Aによる価値の創出は、今後さらに重要不可欠なものとなるでしょう。最も自信のあるCEOは、これについて明確に認識しており、その7割が2025年の取り組みとしてM&A活動に強い意欲を示しています。一方、自信の度合いが低いCEOでは、同様の意欲を示したのはわずか17%にとどまります。
今日の混乱した環境下で成功を収めるためにCEOが変えるべき5つのマインドセットと行動があります。詳細は、「EYパルテノンCEO Outlook調査 2025年1月期」全編でご覧いただけます。以下のフォームに必要事項をご記入の上、ダウンロードしてください。調査結果に基づく本レポートは、以下の事柄に関する洞察も提供しています。
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EYパルテノンのCEOコンフィデンス指標とは、マクロ経済環境や企業業績の見通しに対するCEOの意識を定量化したものであり、シリーズとなっている「EYパルテノンCEO Outlook 調査」の一環で測定されています。指標の値が高いほど、経済や自社ビジネスの将来に対して楽観的な見方が強い傾向にあります。最新のグローバルCEOコンフィデンス指標は、2024年9月以降、わずかながらも3ポイント上昇し、2025年の見通しについてCEOの間で楽観的見方が強まっていることを示唆しています。将来に対するCEOの予想は、今回の調査時点ではまだ極めて強気というものではありませんが、企業成長への期待感の高まりや人材確保の障壁低減、投資機会の増加により、こうした傾向は今後さらに進んでいくと予想されます。
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年々増加するアクティビスト活動への対応および備えとして最も重要なことは、株主との建設的な対話(エンゲージメント)を通じて得られた意見を取り入れながら成長戦略を描き、着実かつ迅速に実行することによって中長期的な企業価値向上を実現し、資本市場からの信任を獲得することです。
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