OECD、BEPS2.0第1の柱の課税ベースにおける採掘業の除外に関するパブリック・コンサルテーション・ドキュメントを発表

エクゼクティブサマリー

2022年4月14日、経済協力開発機構(OECD)事務局は、経済のデジタル化から生じる税務上の課題に対処するOECD/G20プロジェクト(BEPS2.0プロジェクト)の第1の柱におけるAmount Aからの採掘業の除外について パブリック・コンサルテーション・ドキュメント を発表しました。

Amount Aによって設定された新しい課税権は、Amount Aの定義された範囲に該当した多国籍企業(MNE)グループにのみ適用されます。採掘活動からの利益は、Amount Aの範囲から除外されます。採掘活動の定義には、(i)製品テストおよび(ii)活動テストの2つの要素が含まれています。これは、グループが採掘製品の販売から収益を得ており、グループが関連する探査、開発、または採掘を実施している場合に除外されることを意味します。採掘活動からの収益と利益をAmount Aの範囲から除外するためには、両テストを満たしている必要があります。

このコンサルテーションドキュメントは、採掘業の除外を規定するモデル規則の付則[F]を対象としています。採掘業除外規定はAmount Aに関するモデル規則に対応していますが、モデル規則の対応する部分はまだ最終化されていないため、採掘業除外の付則は、想定される規則案の予備的な説明および解説を提供するものです。コンサルテーションドキュメントには、セグメンテーションに関する規則や規制された金融サービスの除外を定める規則は含まれていません。これらの規則は、パブリックコンサルテーションのために追って発表される予定です。

今回のコンサルテーションドキュメントは、利害関係者からの意見を得るためにOECD事務局が公表した叩き台であり、最終合意を忖度するものではなく、本文書の内容に関する包摂的枠組み参加国の何らかのコンセンサスを反映したものでもありません。OECDは、規則案に対するコメントを2022年4月29日までに書面で提出するよう求めています。

 

本アラートの詳細は、2022年4月25日付EY Global Tax Alert 「OECD releases public consultation document on Extractives Exclusion under Amount A for Pillar One」(英語のみ)をご覧ください。


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