OECD、BEPS2.0第1の柱における課税ベース決定の規則案に関するパブリック・コンサルテーション・ドキュメントを発表

エグゼクティブサマリー



2022年2月18日、経済協力開発機構(OECD)事務局は、経済のデジタル化から生じる税務上の課題に対処するOECD/G20プロジェクト(いわゆるBEPS2.0プロジェクト)の第1の柱のAmount Aに関する課税ベース決定のための規則案についてパブリック・コンサルテーション・ドキュメントを発表しました。

第1の柱では、グローバルな事業収入に対する課税権を市場国・地域に割り当てる新たなネクサスおよび収益配分のルールを策定します。これは、まずグループの世界的な利益を決定し、その利益の一部を収入ベースの計算式を用いて市場の国・地域に配分するという計算式によるアプローチで行われます。課税ベースは、計算式が適用されるグループの総利益を決定します。この決定の出発点となるのは、グループの連結財務諸表です。規則案では、課税ベースの計算について、税務調整、修正再表示の扱い、欠損金の繰越、グループ構造の変更の考慮など、具体的な内容が示されています。

コンサルテーションドキュメントには、モデルルールを補説するために解説書に記載される予定の追加説明についての脚注が含まれています。

コンサルテーションドキュメントは、利害関係者からの意見を得るために公開された作業文書として位置付けられています。本文書の公表は、本文書の内容に関する包摂的枠組み参加国のコンセンサスを反映するものではありません。規則のいかなる点に対しても意見を提出することができますが、コンサルテーションドキュメントでは、具体的な意見が求められている分野が特定されています(例:非同等の財務会計基準の変換、修正再表示の調整の上限、欠損金の繰越に期限を設けること、グループ構造の変更の取り扱いなど)。

OECDは、規則案に対するコメントを2022年3月4日までに書面で提出するよう求めています。

 

本アラートの詳細は、2022年2月21日付EY Global Tax Alert「OECD releases Pillar One public consultation document on draft rules for tax base determinations」(英語のみ)をご覧ください。



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