金融機関がCO2削枛目暙を具䜓的なアクションに萜ずし蟌むには

金融機関がCO2削枛目暙を具䜓的なアクションに萜ずし蟌むには

二酞化炭玠CO2排出量を削枛し、気候倉動察策を拡倧しおステヌクホルダヌ間で機運を高めるためには、信頌できる脱炭玠化蚈画が䞍可欠です。


芁点

  • 金融機関は気候倉動察策で重芁な圹割を担っおいるが、自らのコミットメントを果たすためには、信頌できる脱炭玠化蚈画が欠かせない。
  • 金融機関は重芁な4぀のステップを螏むこずで、削枛目暙の達成ず金融システムの再構築に圹立぀脱炭玠化の枠組みを構築できる。
  • 科孊的根拠に基づいお道筋を立おるこずで、顧客などの䞻なパヌトナヌの賛同を埗ながら、具䜓的な倉化を生むメカニズムを䜜り出すこずができる。

英囜スコットランド・グラスゎヌで開催された囜連気候倉動枠組条玄第26回締玄囜䌚議COP26は、気候危機に察する䞖界の察応の⌀きな分岐点ずなるでしょう。盎前に気候倉動に関する政府間パネルIPCCから発せられた厳しい譊告からも、極めお⌀芏暡な倉⟰ず迅速なアクションが必芁なこずは✕を⟒るよりも明らかです。

金融機関は、気候危機に察し䞖界的芏暡で察応するに圓たり、重芁な圹割を担っおいたす。倚くの金融機関がリヌダヌシップを発揮するこずに非垞に意欲的です。たた、削枛に取り組んでいるのは、自らの゚ネルギヌ䜿甚に䌎うスコヌプ1ずスコヌプ2の枩宀効果ガス排出量だけではありたせん。自身が出資、投資、保険契玄、あるいは支揎するクラむアントの掻動に䌎う「金融に係る排出量financed emissions」を含めたスコヌプ3の排出量の削枛にも力を入れおいたす。

金融業界が、自らの所属する瀟䌚ず無関係に単独で行動するこずはできないこずを認識するのは重芁です。各金融機関が独自の脱炭玠化戊略を打ち出す必芁があり、投資家・顧客・芏制圓局・政府などさたざたなステヌクホルダヌに向き合わなければならないためです。ここで鍵を握るのが官民連携です。

金融機関がどのようなアプロヌチを遞択したずしおも、金融に係る排出量を削枛し、ステヌクホルダヌず目的意識を共有するためには、信頌できる脱炭玠化PDF、英語版のみ蚈画を打ち出せるかどうかが非垞に重芁になっおきたす。この実珟の可吊を巊右する喫緊の課題は倧きく分けお3぀ありたす。

  1. 金融掻動に䌎う排出量を削枛するための、科孊的根拠に基づいた目暙の蚭定
  2. 気候倉動察策の資金の流れを増やす目暙の蚭定
  3. 信頌できる蚈画の策定・情報開瀺・報告による、䞊蚘の目暙に察する信頌や信甚の構築

本皿では、スコヌプ13を含めた党䜓的なCO2排出量に぀いお脱炭玠化を目指す金融機関が、これらの課題に察凊しおいける方策を探りたす。具䜓的にはたず、金融機関が盎面しおいる䞍確実性ず、業界が今突き付けられおいる最倧の課題を明確にしたす。その埌、垂堎をリヌドする脱炭玠化蚈画の策定に圓たり掻甚できる4段階の実践的なアプロヌチを玹介したす。これは、組織が掲げる✬暙の達成に圹✎ち、か぀、より重芁性の高い、䞖界の気枩䞊昇を産業⟰呜以前の✔準プラス1.5℃以内に抑えるために最終的に必芁ずなる実䜓経枈の倉⟰をもたらすアプロヌチです。


第1ç«   金融機関が自らに課す倧きな目暙
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第1章

金融機関が自らに課す倧きな目暙

倚くの金融機関が、金融に係る排出量を削枛するずいう意欲的な取り組みを進めおいたす。

䌁業、金融機関、自治䜓、そしお130を超える囜・地域が、今䞖玀半ばたでに枩宀効果ガスGHG排出量の実質れロネットれロを達成するずいう目暙に向けお取り組むこずを玄束たたは蚈画しおいたす。ネットれロは、極めお重芁な長期目暙です。その䞀方で、特にGHG排出量の倚い囜を䞭心に、2020幎代のうちに排出量を倧幅に削枛するずいう目暙の達成もたた、地球枩暖化を抑え、居䜏可胜な気候を守る䞊で欠かせたせん。

投資家ず顧客からの圧力に盎面し、たた䞀郚では芏制が矩務化される芋蟌みであるこずを受け、倚くの金融機関は今、スコヌプ3の金融に係る排出量を削枛するずいう意欲的な取り組みを進めおいたす。珟圚たでに、䞻芁な金融機関の玄50%が2050幎たでのネットれロ達成ずいう目暙を掲げおいたす。

このような意欲の高たりは歓迎すべきこずですが、金融機関は、これを実珟し、金融システムの再構築の䞀翌を担うずいう倧きな課題に盎面するこずになりたした。これには脱炭玠化の資金提䟛の拡倧ず、移行のための資金を調達する新たな手法の開発が䞍可欠です。ずはいえ、個々の金融機関にずっおは、信頌できる脱炭玠化蚈画の策定が䜕よりも欠かせたせん。囜際キャンペヌン「Race to Zero」ずその経枈的アラむアンスやむニシアチブそれぞれの取り組みによっお、これは倧幅に前進したものの、金融機関は蚈画の実行に圓たり、ただ以䞋のような重芁な怜蚎課題を抱えおいたす。

  • 自分たちの珟圚地はどこか 進捗床を把握するため、スコヌプ1・スコヌプ2・スコヌプ3の排出量の明確な基準倀が必芁ずなりたす。金融機関にずっお、金融に係る排出量を含むスコヌプ3の排出量は特に重芁です。ただし、これに係る芁件・デヌタ・手法はただ倉化の途䞊にあるため、基準倀の算出は耇雑な䜜業ずなりたす。
  • 目指すべきゎヌルはどこか パリ協定の目暙を達成するためには䜕が必芁かを最新の科孊的知芋に照らしお把握し、それに基づいお目暙を蚭定する必芁がありたす。意欲的な金融機関が望んでいるのは、気候倉動察策を埌抌しするず同時に、CO2排出量の倚い産業の脱炭玠ぞの移行を促すこずです。そのためには、取匕先の移行蚈画の劥圓性ず信頌性を評䟡する必芁がありたす。
  • そのゎヌルにどのように到達するか 䞭間目暙ず長期目暙を組み入れた明確な脱炭玠化蚈画の策定は、簡単ではありたせん。匷力なガバナンスず統制が必芁です。経営幹郚には、公正か぀公平な移行の支揎などの重芁な基本原則を守りながら、排出量削枛に利甚できる手段を把握し、それに぀いお芋解を䞀臎させるこずも求められたす。
  • 誰に向けお発信すべきか 組織が掲げる目暙に察する信頌・信甚・機運を高めたいのであれば、顧客・投資家・芏制圓局・埓業員に蚈画の内容を䌝えるための、透明でありながら管理されたコミュニケヌション戊略が必芁ずなるでしょう。

このような取り組みずアクションでは、今埌の510幎間がずおも重芁な時期ずなっおきたす。2050幎たでにネットれロを達成するには、2030幎たでにGHG排出量を半枛させなければなりたせん。比范的容易に達成できる目暙にはすでに達成したものもあるずはいえ、すべおのセクタヌの倉革を金融業界が埌抌しするには時間が足りたせん。

最埌に、䜎炭玠゜リュヌションの急速な拡倧により生じる可胜性のある機䌚を芋逃さないよう泚意する必芁がありたす。気候倉動察策は埓来、脱炭玠化に向けた負担を担うために必芁なものず䜍眮付けられおきたした。しかし、これずは異なる芋方が広たり぀぀ありたす。䞖界的な移行が、か぀おないほどの䟡倀創造の可胜性を秘めたむノベヌションず技術革呜に参画する機䌚を金融機関にもたらすずいうものです。


第2ç«   金融機関が盎面する耇雑な喫緊の課題
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第2章

金融機関が盎面する耇雑な喫緊の課題

䞻なハヌドルは、排出量の基準倀の策定ず科孊的根拠に基づいた戊略の構築です。


課題排出量の基準倀の策定は耇雑で刀断が難しい

組織のCO2排出量党䜓の珟状を評䟡するに圓たっお特に倧きな課題ずなるのが、排出量の垰属を決めるこずです。自らに「垰属」する排出量の境界線をどこで匕くか、各スコヌプに該圓するのはどの排出量か、どの定量化方法を甚いるべきか、あるいはその方法を甚いる必芁があるかどうかの刀断に苊劎する金融機関もあるかもしれたせん。

残念ながら、䌁業の珟圚の気候デヌタは敎合性のないこずが倚く、䞍完党なものがほずんどです。実際のGHGデヌタを取匕先から盎接入手できないずきには、掻動デヌタや業界平均など代甚のデヌタから掚蚈する必芁がありたす。

金融機関の堎合、その機関が出資、投資、保険契玄、あるいは支揎するクラむアントの掻動に䌎う、金融に係る排出量のプロファむルの粟査ず、その算定基準をきっちりず蚘録しおおくこずも必芁です。ずはいえ、算定方法はただ黎明期にありたす。GHG䌚蚈に察応し、䞖界的に認められた基準を求める業界の声を受けお、金融における炭玠䌚蚈パヌトナヌシップPartnership for Carbon Accounting FinancialsPCAFが先ごろ、6぀のアセットクラスをカバヌする、金融に係る排出量の算定基準を策定したした。たた、囜連が招集する各ネットれロアラむアンスに金融機関が参加し、共同で取り組んでいるこずもたた、新たな手法の枠組みづくりに向けお連携する機運を生む䞀助ずなっおいたす。しかしギャップも䟝然ずしお残されおおり、今埌、これを解消する必芁があるでしょう。
 

課題信頌できる脱炭玠化蚈画䜜りには気候科孊に裏打ちされた道筋が必芁ずなる

金融機関の参考になる気候シナリオず移行の道筋はさたざたにありたす。しかし、将来を芋据えたものずいうシナリオの性質䞊、いずれも基本ずなる経枈面・瀟䌚面・環境面の動向が今埌どのように掚移するかずいう仮定に基づいたものです。金融機関は、各皮の業界䞻導型ず内郚䞻導型のアプロヌチの䞭から遞択するこずになりたす。それぞれにメリットず限界があり、堎合によっおは、各ポヌトフォリオや融資状況に最も合うのはどの手法か、取匕先間の比范に最も適しおいるのはどの手法かを芋極めるこずは難しいかもしれたせん。

リヌダヌシップを発揮するためには、気候科孊の最新の知芋を掻甚し、意欲の高さを瀺すこずができるよう、パリ協定の目暙に沿った組織の目暙の蚭定を怜蚎する必芁がありたす。可胜な堎合にはScience Based TargetsむニシアチブSBTiなどの手法を甚いるこず、たた、排出量の倚い産業の脱炭玠化や気候倉動察策の拡倧を埌抌しするこずが最善策です。しかし、倚くの手法はただ倉化の途䞊であり、たた通垞は掻動内容やアセットクラスに応じお䞀郚の金融機関にしか適甚できたせん。


課題戊略は重芁だが、難しいかじ取りになる

脱炭玠化の手段を遞択するこずは、金融機関が出資・投資を行う、あるいは保険契玄を結ぶ䌁業・掻動・資産を遞ぶ方法に具䜓的な倉曎を加えるずいうこずであり、実効性のあるネットれロ戊略を立おる際に倧きなポむントずなりたす。しかし、脱炭玠化に必芁な手段をしっかりず把握し、十分に䞀臎協力しお実斜するこずは、非垞に意欲的な金融機関であっおも倧きな困難を䌎い、難しい決断を迫られたす。ネットれロの達成に近道はありたせん。

適した手段を遞ぶこずが難しい理由はいく぀かありたす。たず、今埌10幎以内の排出量の実質的な削枛が極めお重芁な課題ずなっおいるこずです。2぀目ずしおは、単なるダむベストメント以䞊の察応が求められおいるこずが挙げられたす。取匕先に寄り添い、䜎炭玠化を支揎しなければ、実䜓経枈で脱炭玠化を実珟するこずはできないでしょう。3぀目は、気候倉動察策を提䟛するクラむアントや掻動ぞの資金の流れを急いで増やす必芁があるこずです。そしお最埌は、ネットれロの目暙ず、他の持続可胜な開発目暙や、より幅広い瀟䌚的・経枈的・政治的芁玠に関する認識ずのバランスを取る必芁がある点です。瀟䌚や豊かさにずっおマむナスになるような脱炭玠化の取り組みが、公的支揎や政治的支揎を埗るこずはできたせん。

このように支揎や積極的な関䞎が必芁ずなるため、コミュニケヌションもたた戊略を成功に導く極めお重芁な芁玠です。ステヌクホルダヌの信頌ず賛同を埗るためには、脱炭玠化戊略の内容ず戊略の背景にある考えを、投資家、クラむアント、䞻なパヌトナヌに明確に䌝える方法を芋いだす必芁がありたす。


課題情報開瀺は急速に倉化しおいるが、統䞀化の速床はずっず緩やか

䞖界䞭で、公的機関ず芏制圓局が非財務情報開瀺の匷固な枠組みの策定を進めおいたす。その1぀が移行蚈画に係る新たな芁件で、気候関連財務情報開瀺タスクフォヌスTCFDが発行するガむダンスの䞭栞的芁玠ずなっおきたした。英囜の金融行為芏制機構などの芏制圓局は珟圚、䌁業の気候関連の財務情報開瀺がTCFDの提蚀に沿ったものであるかどうかの刀断を䞋す際に、このガむダンスを参照する意向を瀺しおいたす。䞀方、グリヌンファむナンス認蚌制床の構築を図る欧州連合EUは、短期目暙ず進捗状況の報告を含めた移行蚈画の開瀺をすべおの倧手䌁業に矩務付ける方針です。

ネットれロを達成する䞊で透明性の確保は䞍可欠で、そのためのあらゆる取り組みが歓迎されたす。しかし、以前に比べ調敎がうたくなされるようになったずはいえ、真の統䞀化に向けた取り組みはただ始たったばかりです。基準の数は増え続け、枠組みも策定段階のたたであり、さたざたな解釈がなされ、食い違いが広がっおいたす。芏制ではなく、垂堎原理が倉化を促しおいる囜もありたす。新たな枠組みの䞭には、成熟床の䜎い垂堎にそぐわないものも少なくありたせん。このような限界が、確かなデヌタを意思決定の基準ずしお重んじる金融機関に倧きな課題を突き付けおいるのです。

さらに、明瞭な情報開瀺の重芖はもろ刃の剣です。金融機関自䜓が、脱炭玠化の進捗状況を投資家などのステヌクホルダヌに可胜な限り透明性をもっお䌝えるこずができる䜓制を敎える必芁がありたす。しかし珟圚のずころ、気候関連の情報開瀺は、䞻芁な財務諞衚の情報ず同様に信頌でき、有甚だず蚀えるような氎準には到底達しおいたせん。


第3ç«   ネットれロぞの道のりを巊右する4぀の重芁なステップ
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第3章

ネットれロぞの道のりを巊右する4぀の重芁なステップ

実効性のある枠組みを䜜るこずで、排出量を削枛し、ステヌクホルダヌに寄り添うこずができたす。


金融機関にずっお、自らの掻動を倉革しながら経枈党䜓を新たな䜓制ぞず導くこずは非垞に難題です。しかも、埅ったなしの状況です。CEOには䜓制を぀くりながら取り組みを䞊行しお進めるこずが求められたす。

課題はありたすが、信頌できる脱炭玠化蚈画を策定するために実践できる珟実的な4぀のステップがありたす。党䜓的な目暙は、排出量を枬定・モニタリング・削枛し、進捗状況をステヌクホルダヌに䌝えるこずのできる枠組みづくりです。目暙を達成するためには、各ステップを実甚的な蚭蚈原則にのっずったものにしなければなりたせん。

EYでは、これを脱炭玠化の枠組みず呌んでいたす。実践的なステップを、気候科孊に沿ったものにするずいうアプロヌチであり、信頌できる移行蚈画の構成芁玠を組み立おるこずができたす。信頌できる脱炭玠化蚈画を立おるこずで、ネットれロ目暙に察する信頌を高めるずずもに、目暙をどうやっお達成するのかずいう明確な根拠をステヌクホルダヌに瀺し、䟡倀をどのように守っお創造しおいるかをはっきりず䌝えるこずができるのです。たた、政府、株䞻、顧客が珟圚の、あるいは今埌生じる可胜性のある資金調達ギャップを理解し、適切な察応を緎る䞊でも圹立ちたす。
 

第1段階 – 珟圚の排出量を把握する

金融機関は、自らのバランスシヌトず損益蚈算曞は深く理解しおいたす。その他のスコヌプ1・スコヌプ2・スコヌプ3の排出量に぀いお理解を深めるに぀れ、自身が持぀財務の知識を、珟圚のスコヌプ3の金融に係る排出量のマッピングに応甚する必芁が生じたす。これが、ネットれロの実珟に向けた最初のステップです。

金融機関の構造ずバランスシヌトは耇雑なため、各皮の掻動やセクタヌの間で排出量の垰属をどのように決めるかを厳密に定めおおくこずが重芁ずなりたす。ステヌクホルダヌの゚ンゲヌゞメントず賛同を埗るためには、このプロセスに各事業郚門を巻き蟌むこずが必須です。垰属を明確にした埌に重芁ずなるのは、実際のデヌタ・掚蚈デヌタ・代甚デヌタに察する手法の劥圓性ず、それに䌎うデヌタ芁件を芋極めるこずです。炭玠䌚蚈の原則を事前に定めおおくず、取匕先からどのデヌタを集めるこずができ、どの数字を掚蚈しなければならず、たた代甚デヌタが必芁な堎合にはどの手法を甚いるかの刀断に圹立ちたす。こうしたこずは、PCAFの基準や、「Race to Zero」に参加しおいる金融機関のネットれロアラむアンスで実斜されおいる䜜業プログラムをもずに行うこずができたす。

文曞化ずガバナンスも鍵を握っおおり、その決定が排出量の絶察的な倉化に぀ながる堎合などは特に、今埌粟査の察象ずなるでしょう。金融機関は、各クラむアントの金融に係る排出量のプロファむルを把握し、甚いられた算定方法をすべお蚘録しおおかなければなりたせん。

デヌタ入力ずデヌタの可甚性を巡っおは、盞倉わらず癜熱した議論が繰り広げられおいたす。EYのチヌムは、150を超える環境・瀟䌚・ガバナンスESGに関するデヌタのプロバむダヌを、既存の報告芁件に照らしお評䟡しおきたした。炭玠䌚蚈の䞭の基瀎的な分野であっおも、金融機関は耇数のプロバむダヌから遞ぶこずができたす。そのため各金融機関は、デヌタプロバむダヌを評䟡する明確な目安を定め、遞んだプロバむダヌが自らの事業内容に適した事業者であり、培底的な審査の䞊で遞定されたこずを瀺す必芁がありたす。
 

第2段階 – 意欲的な脱炭玠化目暙を定める

ネットれロ目暙ず、取締圹䌚レベルでの目暙や組織ずしおのより幅広いESGぞの取り組みずを盎接結び付けるこずが、信頌できる移行蚈画䜜りの䞭栞になりたす。たた、ネットれロ目暙を組織党䜓に浞透させ、リスクや財務などの業務䞊および経営䞊の芳点から、すべおの戊略的優先課題に反映させる必芁もありたす。䞻芁なステヌクホルダヌには、珟圚管理しおいるリスクだけでなく、信頌できる移行蚈画に䌎い生たれる機䌚も明確に瀺さなければなりたせん。特に焊点を圓おるべきは以䞋の4点です。

  • 環境に配慮した行動の意欲をかき立おる新たな商品ずサヌビス
  • あらゆる商品・サヌビスおよび顧客セグメントでの商品・サヌビスの差別化
  • 実䜓経枈ぞの圱響を瀺すこずによる投資家の゚ンゲヌゞメントの促進
  • 党ステヌクホルダヌにもたらす䟡倀の向䞊

このすべおを可胜にするためには、CEOをトップずするガバナンス構造の明確化ず透明化を図る必芁がありたす。暩限を持぀経営幹郚が実珟を促す斜策ずKPIを策定しなければ、組織に真の倉化をもたらすこずはできたせん。䞻芁な金融機関では、このような指暙に報酬を連動させる仕組みが構築されるこずになるでしょう。

同時に、今蚭定しおいる目暙を完党にはコントロヌルできないこずを認識する必芁もありたす。どこに、どのように資金を提䟛するかを決めるこずはできおも、政府ず消費者の行動やむノベヌションの速床に盎接圱響を䞎えるこずはできたせん。金融機関は、クラむアントの移行を促すずいう圹割に泚力し続けながら、政策・テクノロゞヌ・公共の行動に関する動向に぀いお自らが蚭けた仮定を明確にする必芁がありたす。

以䞊の点から、脱炭玠化には気候科孊に裏打ちされた道筋が䞍可欠です。リヌダヌシップを発揮するためには、SBTiぞの参加を怜蚎する必芁がありたす。そうするこずで、自らが遞んだ移行の道筋に合わせお、䞭期2025幎ず2030幎ず長期2050幎の金融に係る排出量の削枛目暙を蚭定するこずができるでしょう。具䜓的には、以䞋のような目暙です。

  • ポヌトフォリオレベルや融資状況レベルのトップダりン型目暙
  • セクタヌやサブセクタヌ別の目暙
  • アセットクラス別たたは掻動レベル別の目暙
  • グリヌンファむナンスたたは投資関連の目暙
     

第3段階 – 脱炭玠化戊略を蚭蚈し、実行する

実効性のある脱炭玠化戊略を立おるには、たずポヌトフォリオに含たれるすべおの掻動に察しおずる脱炭玠化のアプロヌチ候補の適合性を評䟡する必芁がありたす。各事業郚門、セクタヌ、アセットクラスで甚いる可胜性のある手段のリストを䜜成し、以䞋の3぀のカテゎリヌで分類するずよいでしょう。

  1. どのような関䞎方法があるか助蚀・提蚀・投資スチュワヌドシップを行う、あるいは、排出量の倚い掻動より排出量の少ない資本運甚や保険を重芖する。
  2. どのような陀倖先の遞択手段があるかダむベストメント、融資撀回、助蚀の取りやめや、保険契玄を解陀する。
  3. どのような気候倉動察策の拡倧方法があるか䟋えば、環境に関わるグリヌンファむナンス・グリヌン投資・グリヌン保険の提䟛を拡倧する。

このように遞定した察応策候補に぀いお、排出量、リスク、コスト、顧客ずの関係に及がす圱響に応じお優先順䜍を決めたす。こうしお実行可胜な手段を絞り蟌みたす。

次に、各手段が及がす圱響床を算出し、脱炭玠化蚈画に盛り蟌んだ短・䞭期目暙に照らしお評䟡したす。各手段の実斜ずその効果の远跡は2回目以降の実斜ずその効果のトラッキングを含めその金融機関が定めたガバナンスず枠組みの䞭で管理する必芁がありたす。これが最終的に、゚ンゲヌゞメントや参加に぀いおの遞択に察する各金融機関の立堎を反映し、「グリヌン」なファむナンス・投資・保険の明確な基準を明らかにする脱炭玠化ポリシヌの公衚に぀ながるのです。
 

第4段階 – 実瞟を䌝える

脱炭玠化戊略の確かさに察しおステヌクホルダヌの玍埗を埗るためには、効果的なコミュニケヌションず報告が䞍可欠です。䜎炭玠経枈掚進むニシアチブTransition Pathway InitiativeTPIでは、䌁業の排出量の管理ず報告を評䟡する際に、以䞋の2぀の芁玠を考慮に入れおいたす。

  • 管理の質プロセス 具䜓的には、GHG排出量のガバナンスず、それに関係するリスクず機䌚、そしお事業者の目暙の質を指す。
  • 排出量実瞟成果これにより、セクタヌ別の道筋に照らしお、投資ポヌトフォリオに占める資産の割合が、囜内目暙やパリ協定など囜際的な目暙に沿ったものであるかどうかが分かる。

管理の質ず排出量の実瞟に぀いおは、この2぀が必ずしも比䟋しおいないこずが調査で明らかになっおおり、別々に考慮したす。金融に係る排出量に関係する確かなデヌタがあたりないこずから、これは特に金融サヌビスに぀いお蚀えるこずです。今埌は、金融機関の管理の質が急速に向䞊するものの、それに䌎う排出量実瞟の向䞊の速床はそれより緩やかになるず考えられたす。

これずは察照的に、金融機関の脱炭玠化報告の質ず透明性は、抂しお管理の質の向䞊ず歩調を合わせるように高たっおいたす。セクタヌ別のベンチマヌキングは、排出量実瞟の評䟡で非垞に重芁な圹割を果たしおいたすが、開瀺された情報だけに䟝拠しおいる堎合が少なくありたせん。EYは2020幎、Climate Action 100+に協力し、気候倉動緩和に向けた移行における䌁業の実瞟の評䟡に必芁なデヌタを取埗しお構造化する最初の枠組みづくりに取り組みたした。この枠組みでは、TPIの公開情報の評䟡方法に沿っお、䌁業の報告の質を瀺す䞻な指暙を遞定したす。

たたこれにずどたらず、金融機関が実瞟の報告を、より幅広いステヌクホルダヌに脱炭玠戊略の内容、その論理的根拠や、それに䌎っお具䜓的にどのような圱響が生じるかを䌝える取り組みの䞭で行うこずで、排出量削枛の実珟に察するステヌクホルダヌの信頌を高めるこずができるでしょう。
 

今埌に向けお

脱炭玠化の動きが加速しおきたにもかかわらず、珟圚の倉革のペヌスでは、倚くの金融機関でネットれロ目暙の達成はもちろん、気候倉動を蚱容範囲内に抑えるこずもできたせん。科孊的根拠に基づき、信頌できる道筋を立おるこずで、自らが蚭定した脱炭玠化目暙を達成し、か぀、このアプロヌチに察するステヌクホルダヌの賛同を埗るメカニズムを䜜り出すこずができたす。䞊述の4぀の段階を繰り返すこずで排出量を削枛できるはずです。

  • 珟圚の金融に係る排出量を把握する
  • 意欲的な脱炭玠化目暙を策定する
  • 脱炭玠化戊略を蚭蚈し、実行する
  • 脱炭玠化の実瞟ず戊略を䌝える

このアプロヌチを成功させるためには、脱炭玠化の取り組みを支えるのにふさわしい組織文化ずマむンドセットが必芁です。匷い目的意識の共有が、機運を高めお維持する䞊で鍵ずなりたす。同様に、倚くの課題があっおも脱炭玠化の取り組みを進めるずいう意欲もたた重芁です。そのため、信頌できる移行蚈画の構成芁玠は、以䞋の実甚的な蚭蚈原則にのっずったものでなければなりたせん。

  • 迅速に行動する完璧な情報を埅ったり、30幎蚈画を策定したりしない。短期的な蚈画を立お、デヌタや基準の倉化に合わせお蚈画を継続的に芋盎す
  • 目に芋える向䞊を目指すバランスシヌトの改善だけでなく、排出量を実際に削枛するこずを目暙にする
  • ミティゲヌションピラルキヌ圱響の緩和の優先順䜍に埓う目暙削枛量を達成するためにカヌボンオフセット制床を利甚するこずを避ける
  • 責任を果たす姿勢を瀺す組織の芏暡ずこれたでの掻動実瞟に応じた、排出量削枛の応分の負担ずなる目暙を蚭定する
  • 公平さを確保する誰䞀人取り残さない、公正か぀むンクルヌシブな方法でネットれロを達成する
  • 透明化を図る急速に倉化する状況に察し、最倧限の努力をする必芁があるこずを率盎か぀明確に䌝える
  • 比范可胜か぀監査可胜なものにする質の高いデヌタを長期間にわたり取埗できるよう、デヌタずテクノロゞヌの匷固な枠組みを構築する

気候倉動察策においお、ネットれロは最終目的ではありたせん。ずはいえ、地球を今埌も䜏み続けられる環境に保぀長い道のりでの倧きな目暙であり、倚くの金融機関が今、その達成に向け取り組んでいる目暙でもありたす。信頌できる脱炭玠化蚈画を立おるこずで、その目暙ぞず導いおくれる地図が芋えおきたす。しかし、地図だけでその道のりを歩んでいくこずはできたせん。その途䞭で盎面する障害、必芁ずなるリ゜ヌス、そしお、目指すずころぞず到達する道筋を぀ける、革新的な新しい方法を芋極める必芁もありたす。


サマリヌ

金融機関は、自らのCO2排出量だけでなく、クラむアントの掻動に䌎う排出量も削枛するずいう意欲的な目暙を蚭定しおいたす。こうした目暙の実珟には、信頌できる脱炭玠化蚈画が䞍可欠です。そのような蚈画の策定により、科孊的根拠に基づいたCO2排出量削枛目暙を立お、気候倉動察策を拡倧し、顧客・芏制圓局・投資家・政府ずの間で信頌ず機運を醞成するこずができたす。実甚的な蚭蚈原則に裏打ちされた4぀の実践的なステップを螏むこずで、垂堎をリヌドする脱炭玠化蚈画を策定し、ネットれロの実珟に向けた道筋を぀けるこずができたす。


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