EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
昨今、多くの企業において、レジリエンス経営を掲げるとともに持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて取り組むことにより、企業の持続的な成長を目指す動きが活発化しています。企業が長期的価値(Long-term value)を創造し、持続的な成長を果たすためには、何よりもまず企業が正しいことを行い、企業の存在目的に正面から向き合うような組織・企業文化を、企業グループ全体で作り上げる必要があります。
そのためのキーワードとなるのが「インテグリティ(誠実性)」です。インテグリティは、最終的には従業員一人一人の意識や行動により実践されます。その実現に向け、経営者は自身の本気度を従業員に示し続けるとともに、従業員のインテグリティを維持・向上させるための態勢を整備し、これをしっかりと運用させるための施策を講じることが必要です。
近年、企業が直面する会計不正や贈賄、談合・カルテル、機密情報の意図的な漏洩、データ偽装などの不祥事は、いずれも顧客に対してより多くの便益を与えるという意味での「競争」から逃げる行為といえます。この競争から逃げずに顧客や社会のニーズと正面から向き合って切磋琢磨する、そのような企業文化を作り上げることは、単に不祥事の発生を防ぐことにとどまらず、レジリエンス経営やSDGs達成に向けた施策の実現を後押しし、企業のLong-term valueの最大化をもたらすことにつながります。
「インテグリティ・クリニック®」は、企業グループとしての不正リスク管理、コンプライアンス態勢の整備・運用状況および企業文化の実状についてEYがアセスメントを行い、改善の方向性を提案するサービスです。EY Forensicsが実施した最近の調査によれば、世界的に経営者の意図と従業員の行動とのギャップが指摘されています。レジリエンス経営やSDGsの達成に目を向けすぎて、従業員とのギャップが乖離(かいり)しないようにするためにも、企業グループの現状を確認することが重要です。
インテグリティ・クリニック®では、上記のフレームワークに基づき、企業グループとしてのコンプライアンス態勢や会計不正(架空売上・購買不正)、贈賄、談合・カルテル、データ偽装、データ漏洩のリスクに係る不正対策といった問題となりやすいポイントに絞り、アセスメントを実施します。
近年、品質データの改ざん・ねつ造などの品質偽装や、不正の意図なく慣習化していた不適切行為など、さまざまな品質に係る不正・不適切行為が報告されています。こうした不正・不適切行為への対応や防止に取り組む企業に対して、EYの品質不正対応における経験豊富な専門家が、グループ全体を対象とした徹底的な事実調査や類似案件調査に加え、実効的な再発防止策の策定と実行を支援することで、品質インテグリティの実現をサポートします。
EY Forensicsは、製薬会社(CRO)や医療機関自身とは独立した立場からモニタリングを実施することでCRC業務の実態を客観的に把握し、改善が必要なプロセスを洗い出します。SOP(Standard Operating Procedures)やマニュアルの更新支援に加え、リスクアプローチに基づくさらなるコンプライアンス態勢の強化に向けた改善提案により、近年社会から注目される臨床研究に係るリスク低減に向けたご支援をします。
近年の独占禁止法改正を受けて、カルテル・談合などの違反行為による課徴金の企業に与える影響が大きくなっています。また、コンプライアンス意識の世界的な高まりから、違反企業に対する社会の目も厳しくなっています。 EYは不正調査・コンプライアンスに関する豊富な業務提供経験やAIなどの先進的なテクノロジーの活用を通じて、社内調査など企業の独占禁止法・競争法違反行為への対応を多角的に支援します。