EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
今回の調査結果は、AIへの投資が大幅に加速した過去1年間の経験を踏まえた見解を示しています。わずか3年前、経営幹部の約半数がAIへの投資枠は自身が管轄する総予算の5%未満と回答していました。一方、今では同クラスの回答者のうち、88%が予算の5%以上をAIに投じています。この数字はさらに増大する見込みであり、当該回答者の半数が来年には予算の25%以上をAIに投資すると述べています。
同時に、積極的な投資をしている企業のリーダーはその効果を実感しています。ほぼすべての企業がAIに投資をしている中で、小規模で実験的な投資の域を出ていない企業と、大規模な投資をしている企業とでは明らかな差が出ています。AI投資が総予算の5%以上を占める企業は、5%未満にとどまる企業と比較して、調査対象となった各領域でより高いリターンを得ていることが判明しました。
しかし、こうした投資ブームが予測されている一方で、ビジネスを発展させるAIに必要な基本的要素を見落としている企業のリーダーが多いことも調査から明らかになりました。AIの導入を成功させるためには、単なるテクノロジーの導入以上に、AIが企業のあらゆる側面を変革させるという新たなパラダイムを受け入れ、順応していくことが求められます。拡張性のあるデータインフラの構築から、先端テクノロジーに精通した人材の育成に至るまで、AI導入に対する包括的なアプローチが必要であることが今回の調査結果でも明示されています。AIが主導する新時代の幕開けに立っている今、賢くAIに投資する企業こそが将来業界の先駆者になれるのだという明確なメッセージを受けとめるべきなのです。