EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
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EYが保険契約者を対象に実施した調査から、パンデミックにより経済的ウェルビーイング(幸福度)のあり方がどのように変化し、新たな保障への関心が高まったかが分かりました。
2. 人材の変革:ヒトを中心に捉え、テクノロジーを活用した企業の可能性
少し前までは、保険会社がテクノロジーを導入しプロセスを自動化すると、従業員はその職を失うということが保険業界の常識でした。とはいえ、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが発生する前から、企業の経営陣は人材のスキル不足に対処し、人材育成方針を変更し、よりダイナミックでアジャイルな働き方を浸透させるために、大きな変革を起こしてきました。優秀な人材を確保するための競争が激化した今、いつ、どこで、どのように働くのかの選択権を持っているのは、そうした優秀な人材です。
今日では、人間とテクノロジーの関係は、今まで以上に繊細かつ相互依存的になってきました。将来を見据える経営者たちは、AIや機械学習、最新の処理プラットフォームと同様に、人間の能力が将来の企業の成功において重要であるという点で一致しています。一方、保険業界でテクノロジーのスキルを持った人材の不足や「大量退職」が生じているのは、保険業界は動きが遅くて退屈な業界と見られているということであり、保険会社はこれに対処する必要があります。
保険会社は、若者世代に対し、社会課題(多様性と包括性、持続可能性など)についてより強い立場を取り、意義のある仕事を提供するとともに、福利厚生、業績評価、報酬モデルを改善する必要があります。若い世代はより目的のある仕事を求めており、自社の商品やサービスが社会全体にどのように貢献しているのかを明確に説明できる保険会社は有利であると言えます。