EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
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医療機関へAI導入する際に大きな障害の1つになるのが、データインフラです。ロンドンの医療機関では、5つの医療システムを統合するに当たり、単一の医療情報交換インフラを採用し、その医療機関全ての医療現場で記録を安全に共有するようにしました。これは「ロンドン・ケア・レコード」と呼ばれ、現場スタッフがロンドン市内のどこにいても、必要なときに必要な患者情報を入手できるようになっています。英国全土において、データをさまざまな目的でローカルに使用できる統一アプローチを支えるため、連合型のデータプラットフォームの整備が進められています。現在と将来にわたってAIを有効活用するには、将来のニーズに合わせて柔軟に対応できるデータインフラの構築が不可欠です。
「ロンドンの医療データ戦略では、単に6カ月分のデータを利用できるだけでなく、全ての患者との接点、および患者ケアの現場の全てで、ほぼリアルタイムでつながった状態で、全てのデータを利用できるようにすることを掲げていました」と、英国国民保健サービス(NHS)(ロンドン)のデジタルトランスフォーメーション担当ディレクターである、Luke Readman氏は述べています。
今できること:データ戦略とデータガバナンスを見直すことです。その中には、既存のメタデータ、データリネージ、データの所有権、インフラなども含まれます。ここでは、データ基準の活用が鍵となります。データを取り込み、各種基準を相互にマッピングします。オンプレミスからクラウドに移行することで、スケーラビリティと柔軟性が向上します。データのセマンティックレイヤーを構築して、情報を利用可能な形に整え、APIを介して公開します。そして、目指すビジネス成果を上げるのに必要となる、主要なインフラ要素を決定します。
今後注力すべきこと:さまざまなAIアルゴリズムのラインアップにも耐えられる、スケーラブルで柔軟なインフラの構築に重点を置きます。生成AIとAIのアルゴリズム一式を企業全体で一斉に大規模展開するとなると、あっと言う間にコスト高になる可能性があるため、調達の判断は戦略的に行います。