各段階における主な差別化
EY Virtualを活用したソリューションを詳しく見てみると、いくつかの画期的な特徴があります。フロントエンドでは、Microsoftの主要なデータソースに接続する際に、EYは全ての手作業入力を排除し、Microsoft独自のIT標準に基づいて、データの取り込みプロセス全体を自動化しました(関連するデータプライバシーとセキュリティー問題など全ての対応を含む)。
Microsoft のスタック機能が持つ⾼度なテクノロジーと⼈間が導き出すインサイトの融合
さらに、EY Virtualのスクリーニングでは、統計的なルールに基づく分析だけでなく、15年以上にわたる開発経験とAzureが実現する高度なAIおよび機械学習アルゴリズムを適用していることも、差別化要因となっています。 この機械学習機能により、常にモニタリングの改善や進化が可能になります。
EY VirtualのAzure AI対応テストでは、企業全体の請求書を全件レビューし、⾼リスクの異常を特定して⼈によるレビューの実施を促します。これらの情報は、EYのワークフローソリューションであるEY Controlsに直接連携されます。このソリューションはMicrosoft Dynamics 365上に構築されており、Power Automateおよびその他のPower Platformのテクノロジーを活⽤して、世界中のEYの処理チームが処理することが可能です。その結果は、Microsoftのデータ可視化ツール「Power BI」を⽤いてMicrosoftに報告されます。
一層洗練されていくスマートソリューション
最後に、アウトプットはEY Virtualにフィードバックされ、EY Virtualはそれを基にコンプライアンススクリーニングを再定義・改善していきます。
具体例を見てみましょう。「ベンダーA」への平均的な⽀出が毎⽉50,000⽶ドルで、各四半期末に特定の急増があるとします。これらの費⽤は全てマーケティング費用勘定に計上されるものですが、200,000⽶ドルの新たな取引がたまたま雑損勘定に計上された場合には、アルゴリズムはこの取引を抽出し、⾼リスクとして分類します。その取引が問題ないものであることが判明した場合、システムはその特徴を記録し、次回発⽣時に参考にする仕組みです。
Microsoftが享受するメリットは今後もさらに⼤きくなり続ける
EY VirtualがMicrosoftに提供するメリットは、⼀⾔で⾔えば「グローバルに、継続的に、リアルタイムで」データ処理が⾏えるということです。その成果はどのようなものでしょうか︖現在、Microsoftは以前掛かっていた時間の何分の1かでグローバルな⽀出リスクの評価を実施することができるようになり、リスク管理の範囲が⼤幅に拡⼤しました。その⼀⽅で、既存のサイロ化したコンプライアンスプログラムを単⼀のプロセスに統合し、ビジネス全体で年間10,000時間以上の作業を削減しています。
これまで挙げたメリットはほんの⼀部分です。SRMMプログラムを強化するSpend Analyticsアプリは、EY Virtualライブラリーにあるさまざまなコンプライアンスリスクやワークフローに対応したアプリのカタログの1つであり、Microsoftのスタック機能における能⼒の⼀端を⽰すものにすぎません。
そして、EY Virtualの機能は進化し続けている
EY VirtualがMicrosoftに提供するメリットは、今後も拡⼤していくでしょう。また、別の⽅法でもソリューションの開発が進⾏しています。EYとMicrosoftは、⻑年にわたり、新しいデジタルソリューションとプラットフォームを構築するために提携してきました。この提携は最近、150億⽶ドル規模の成⻑機会を掴むべく拡⼤されており、これは両社のCEOによっても強調されています。
この提携の⼀環として、EYとMicrosoftのサービスグループの各チームが協⼒し、EY Virtualをさらに発展・強化させることになりました。EY Virtualは、その機能を向上させ、Microsoftのニーズだけでなく、世界中に存在する両社の共通クライアントにおけるニーズにも応えることも⽬標にしています。その可能性は計り知れず、⾮常にエキサイティングなものとなるでしょう。
リスク管理の道をリードするには
2020年末にEY VirtualとSpend AnalyticsがMicrosoftで稼働して以来、Microsoftの⽀出リスク管理に劇的な影響を与えています。端的に⾔えば、Microsoftはこれまでのアプローチよりも、より早く、より少ない労⼒で、全体で最も⾼リスクの取引に対して、レーザーを使⽤したときのような精度でリスクをゼロにすることが可能です。
これは、世界中の他の多くの企業が望んでいる機能でもあります。ほとんどの企業は、少数の取引サンプルを確認することで⽀出リスクを管理しています。
ここでお伝えしたいメッセージは明確です。急速に変化するリスクの世界では、個々の企業が最先端のテクノロジーを採⽤して、リスク管理の手法を最新化するとともに、その範囲を拡⼤する必要があります。EYとMicrosoftは、共にその道をリードしています。Microsoft社のGroup Global Process ManagerであるHolly Younggren⽒は、以下のように述べています。「当社とEYとの取り組みは、まさにサクセスストーリーと⾔えるでしょう。このプログラムの⽬的は、⽀出管理ポリシーに対する意識を⾼め、内部統制を強化できる領域を把握することです。私たちは確実にその⽬標を達成しており、ツール化、コラボレーション、パートナーシップの観点からも、この関係にとても満⾜しています。MicrosoftはEYに対して常にとても⾼い期待感を持っていますが、EYは確実にその期待に応えており、場合によっては期待以上の成果を上げていることさえあります」