FinTechセミナー 食料生産・流通の課題とイノベーション（第1回）

グローバル化が急速に進む中、一部地域における紛争や政情不安などにより、世界的な食料不足や食料価格の高騰が懸念されています。日本国内においても、原材料価格や物流費の高騰により食品の値上げが既に始まっています。

国内の農水産業従事者は年々減少し高齢化も進んでおり、農地の荒廃や宅地などへの転用などが起こり、食品生産基盤が脆弱化しつつあります。また、大規模な自然災害や家畜疾病などの発生なども近年増加しており、こうした事象による農水産業への影響も無視できません。

国内の食品マーケットは人口減少に伴い縮小している一方、世界的にはマーケットが拡大しており、日本からの農林水産物および食品の輸出額は年々増加し、昨年は1兆円に到達するなど、明るい兆しも見えています。

このような環境の中、近年は先端技術を活用したスマート農水産業により生産現場における課題解決に向けた実証プロジェクトが各地で実施されており、こうして収集されたデータの活用や事業者のマッチングを可能とするプラットフォームも構築されています。

こうした状況を踏まえ、EY Japanは、食品流通に関して国内事業者が直面している課題と、デジタルテクノロジーなどを活用したイノベーションをテーマとするセミナーを開催します。当セミナーでは、現状の課題認識とその解決に向けた取り組みについて専門家からご講演いただいた後、民間での新たな取り組みの方向性や官民の連携についてのパネルディスカッションを行います。

変革が期待される食品流通の領域において、デジタルの活用方法やエコシステム構築のあるべき姿、さらに金融サービスなどの異業種が果たす役割などについて意見交換を行う予定です。新たな食品流通のあり方にご関心をお持ちの方、そして幅広い業種の方に有意義な情報提供ができるものと思っております。ぜひご参加ください。

プログラム

16:00～16:05   はじめに

16:05～16:25　講演①「農産物流通の現状」

一般論として農産物は、種まきから収穫まで数カ月かかり急な生産調整ができない上、特に青果はロス回避のため鮮度維持が必須など、物流には多くの課題があります。本講演では、現状を紹介しながらDXの余地について俯瞰します。

株式会社農林中金総合研究所　常務執行役員　小畑 秀樹 氏

16:25～16:45　講演②「ブロックチェーンが開く 食の安全・安心の実現」

食の流通における偽装問題が日本においても起こっていますが、ブロックチェーンを活用して食の偽装を防ぎ、国内だけでなく国を超えた貿易においての実証が複数行われています。新たなる食の安全・安心に向けた取り組みをご紹介します。

株式会社chaintope　代表取締役CEO　正田 英樹 氏

16:45～17:05　講演③「スマート一次産業の社会実装に向けた市場動向理解」

スマート一次産業の導入による生産性向上が指向されている一方で、スマート化により増加していく供給に対する需要促進の重要性はあまり議論されていません。生産性向上策に終始することなく、輸入品から国産品への国内需要転換や、輸出による海外需要創出を並行して推進していくためには、グランドデザインの設計が不可欠です。本講演ではスマート化を推進するための科学技術、ビジネスモデル、合意形成、政策支援、それぞれの役割を明確にし、その論点を整理します。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社　公共・社会インフラユニット　マネージャー　博士(水産化学)　田丸 修

17:05～17:25　パネルディスカッション「食料生産・流通に向けた課題解決」

足元の食料価格の高騰、世界の食品マーケットの拡大に鑑みれば、今一度、食料の生産・流通体制を見直す時期に来ています。本パネルディスカッションでは、流通の拡大に向けた取り組みとそれを支える生産体制の確立について、民間だけでなく、官も含めた取り組みの方向性について議論します。

パネリスト

小畑 秀樹 氏／株式会社農林中金総合研究所
正田 英樹 氏／株式会社chaintope
田丸 修／EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

モデレーター

荻生 泰之／EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

17:25～17:30　質疑応答

ウェブセミナー視聴お申し込み
※フリーのメールアドレスでのご登録はできません。
※同業者の方からのご登録につきましては、お断りさせていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。
※プログラム・講師は変更となる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
※ウェブセミナー視聴のトラブルシューティングはこちらからご確認ください。

お問い合わせ
EY新日本有限責任監査法人 金融事業部 / Financial Services Office (金融事業部)