スポーツビジネスパーソンが身に付けるべきロジカルシンキングのアプローチ

スポーツビジネスパーソンが身に付けるべきロジカルシンキングのアプローチ


 ─ EY JapanがB.LEAGUE関連スタッフを対象に講座を開催

2023-24シーズンもB.LEAGUEサポーティングカンパニーとしてさまざまな協働を行うEY Japan。B.LEAGUEとクラブの長期的な価値創出と持続的な成長支援を目的として、2023年11月、B.LEAGUEとクラブ関係スタッフにロジカルシンキング講座を提供。日本のプロスポーツビジネス発展の鍵となる人材のスキルアップを推進する取り組みを行っています。


要点

  • EY JapanはB.LEAGUEとサポーティングカンパニー契約を締結し、地域社会の課題解決に向けて取り組んでいる。
  • B.LEAGUEは入場者数、営業収入とも右肩上がりを描き、ビジネスの拡大に比例して、現場スタッフに求められるビジネススキルも、年々高度化している。
  • スポーツビジネス発展の鍵の1つが人材と考えるEY Japanは、B.LEAGUEにてロジカルシンキング講座を提供。人材のスキルアップ支援を通じ、B.LEAGUEならびにクラブによる事業と地域課題解決を推進している。


EY Japanは、2022年に締結した公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下、B.LEAGUE)とのサポーティングカンパニー契約を2023-24シーズンも継続しています。

B.LEAGUEはNBA(北米)、CBA(中国)、EuroLeague(欧州)に次ぐ第4のリーグであり1、最も成功しているリーグの1つです。現在、41都道府県に56のクラブが存在し、Jリーグと同様に、地域に根差した存在として規模を拡大しています。    

2022-23シーズンにおけるB.LEAGUEの入場者数は全体で322万人(前年比+104.8%)、営業収入はB1・B2クラブ全体で415億円(同+38.3%)を達成2

このように、年々規模が拡大し、単体で20億円を売り上げるクラブも出るほどの状況ですが、B.LEAGUEやクラブの事業経営に必要なのは、試合興行のオペレーションだけではありません。パートナーシップ、マーチャンダイジング、自治体との連携など、多岐にわたるステークホルダーとの協創が不可欠です。現場優先でファストペースな対応を求められることもあり、その環境は非常にチャレンジングですが、ビジネスの拡大に比例して、各現場の担当者に求められるビジネススキルも、年々高度化していると言えるでしょう。

EY Japanは、B.LEAGUEとのパートナーシップを通じ、クラブ・選手・ホームタウンの自治体等と連携。クラブならびに地域社会の課題解決などに、B.LEAGUEと共に取り組んできました。こうした取り組みの中で重要な鍵となる、相互の理解や事業等を推進するためのスキルの高度化が重要であることから、人材のスキルアップのための支援を実施しました。


これからより一層期待されるB.LEAGUEで、論理的な思考によるスキル高度化を

写真右 本講座開催にあたり、サポートいただいた佐々木 京助氏(公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事業企画グループ)。左 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 公共・社会インフラセクター パートナー 岡田 明
写真右 本講座開催にあたり、サポートいただいた佐々木 京助氏(公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事業企画グループ)。左 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 公共・社会インフラセクター パートナー 岡田 明

EY Japanは、2023年11月28・29日の両日、B.LEAGUEならびにクラブ関係スタッフを対象にロジカルシンキング講座を開催しました。

講師は、EY Japanフィンテックリーダー/ブロックチェーン・コンサルティング・ビジネスリーダー、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社ストラテジック インパクト パートナーの荻生 泰之が務め、オンライン・オフラインで計46名が参加。2日間で約10時間にわたり、ビジネス視点での思考方法や実践方法を体系的にまとめた講義を行いました。

すでに欧米では、メディアの放映権やコンテンツ産業、大型球場やアリーナの建設など、スポーツビジネスが大きな発展を遂げています。それに比べ日本では、いまだ部活動の延長線上にプロリーグがあり、ビジネスも、それに伴う人材育成も、欧米に後れを取っているのが現状です。
講義を行うEY Japan 荻生

ロジカルシンキング講座終了後アンケートより(参加者の声)

・「粒度を理解すること」「仮説を立てて判断軸を決めていく」など、今回学んだことを自分のタスクや業務管理の中に取り入れたい。
・ 課題特定の思考プロセスは、コンテンツを作る上でもよく考えたいと感じました。
・ 実際の業務を想像しながら受講することができたことが、特に有意義でした。
・ 今回のような学びの機会は、各クラブ、リーグ全体の発展につながる取り組みだと思う。定期的に開催してほしい。

すでに欧米では、メディアの放映権やコンテンツ産業、大型球場やアリーナの建設など、スポーツビジネスが大きな発展を遂げています。それに比べ日本では、ビジネスも、それを担う人材も、欧米に後れを取っているのが現状です。

「EY Japanでは『スポーツによる価値循環モデル』を掲げ、スポーツ団体や地域コミュニティ、地方自治体、中央省庁と連携することで地域創生や社会課題の解決に取り組んできました。こうしたプロジェクトでは、われわれコンサルタントが多方面の知見を基にステークホルダーとの対話、調整を行い推進します。ロジカルシンキングによるアプローチは、共通理解と、高い解像度での課題解決遂行を促進するでしょう。」(岡田)

今回のEY Japanのスキルアップのテーマであるロジカルシンキングとは、論理的に物事を考え、結論を導く思考法です。ステークホルダーやビジネスを理解するためのツールとして活用することはもちろん、B.LEAGUEの専門知識にロジカルシンキングをプラスすることで、現場の方々から斬新なアイデアや課題解決の共創の輪が生まれることを期待しています。

B.LEAGUEのパーパス(存在意義)である「ココロ、たぎる。」、そして「バスケで日本を元気に!」という言葉。その思いがEYのパーパスであるBuilding a better working world(より良い社会の構築を目指して)にも通じることから、B.LEAGUEとEY Japanのパートナーシップはスタートしました。

「パートナーシップが2年目を迎えた今思うのは、B.LEAGUEの伸び代がとても大きいということです。地域に根差し、共感を生み出すB.LEAGUEの魅力は、多くの協創を通して地域活性化やスポーツビジネスそのものも高い次元へと引き上げることでしょう。われわれEY Japanもサポーティングカンパニーとして、B.LEAGUEとの協働を強化していきたいと考えています。」(岡田)

B.LEAGUEとクラブの長期的な価値創出と持続的な成長支援を目的として行われた今回の講座では、参加者がビジネスのフレームワークを身に付け、ビジネススキルの向上を図るためのカリキュラムを提供。EY Japanにとっても人材の育成と教育に直接的に貢献できる貴重な機会となりました。

この取り組みを通じてB.LEAGUEが一層の盛り上がりを見せ、それが地域活性化に寄与することで、EYのパーパスであるより良い社会の構築の実現へとつながることを期待しています。

 

参考

  1. B.LEAGUEウェブサイト「SOCIAL INNOVATION HUB 構想:グローバルにおける高いポジショニング」、bleague.jp/socialinnovationhub/(2023年12月26日アクセス)
  2. B.LEAGUE「クラブ決算概要 発表資料(2022-23シーズン)」、bleague.jp/files/user/2022-23%20season%20report_0710.pdf(2023年11月22日アクセス)

スポーツビジネスパーソンが身に付けるべきロジカルシンキングのアプローチ

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サマリー

日本のスポーツビジネス発展のために重要な鍵となるのが人材のスキルアップです。現場スタッフがビジネスのために必要となるスキルを身に付けることは関係者の相互理解を深め、スポーツビジネスの発展、そして地域活性化にもつながります。EY Japanは、これからもより良い社会の構築を目指し、さまざまな取り組みを行っていきます。


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