デジタルガバナンス・サービス

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今や多数の組織がデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けて舵を切る中、その多くが業務の効率化レベルにとどまり、ビジネス変革や新たな価値創出といった本当の意味でのDXを実現できているのは少数に限られているのが現状です。これはDXの本質がデジタル技術の導入ではなく、企業変革そのものにあることが理由ではないでしょうか。

EYではDXへの取り組みを「デジタルガバナンス」という全社的視点から支援し、DXを実現できる企業への変革を導きます。

DXの難しさとは

なぜDXを実現することは難しいのでしょうか。それはDXが単に新しいデジタル技術を導入するだけではなく、さまざまな変革を同時に進めていくことが求められるという点にあります。つまり「ビジネス」「組織」「業務プロセス」「リスク対応」のような仕組みに関する変革や「システム構造」「人材」など企業が保有する資産に関する変革、そしてこれらの変革を経て「企業文化」を変えていかなければならないということです。

これだけの変革を成し遂げるためには、まさに経営者が主体となってトップダウンで実行することが必要であると考えます。

図1:DXの難しさとは

DXを成功に導くデジタルガバナンス

情報技術(IT)に対する従来のガバナンスは、ビジネスの品質維持や効率化のために導入するITに対して、いかにリスクを最小限に抑え、適切に管理するのかということに主眼が置かれてきました。つまりガバナンスの対象はITが中心でした。しかしながら外部環境がめまぐるしく変わり、上述したようにビジネスそのものや業務のやり方を柔軟に変化させていかなければならない昨今、デジタル技術を用いて新たな価値を提供することが求められています。

そうした背景を踏まえ、ビジョン・戦略、経営資源の配分、およびプロセスの整備・執行・モニタリングなど、経営者が主体的に進める管理の仕組みを、われわれは「デジタルガバナンス」と呼んでいます。

図2:ガバナンス目的の変化

デジタルガバナンスに関するEYのアプローチ

クライアントのデジタルガバナンス整備・高度化のため、EYは2つの側面からのアプローチを採っています。

1つはトップダウンで仕組みを構築するものです。つまりビジョンや経営戦略を踏まえ、DX推進体制やプロセスを整備し、執行状況をモニタリングすることで戦略を見直すという、PDCAサイクルを回すための態勢構築です。ただしこれのみの場合、執行部門で行われるDXの取り組みがうまく進むとは限りません。したがって2つ目の側面として、個々のDXプロジェクトに係る支援(データ利活用プロジェクトにおけるPMO支援等)も合わせて行っています。

両面から支援することで、デジタルガバナンスが「管理のための管理」に陥らないよう、互いの成果をフィードバックさせながら進めていくことが可能となります。

図3:経営ビジョン・デジタル化戦略

EYのサービスメニュー

EYは、クライアントの状況や課題を踏まえ、デジタルガバナンス構築と個別のDXプロジェクト推進の両輪を支援するためのサービスや、デジタル化に伴うさまざまなリスクへの対応へのサービスを用意することで、目標の達成を支援します。

図4:EYのサービスメニュー
領域 提供するサービス サービス概要

Governance

DXによる価値創出のためのデジタルガバナンス

デジタルガバナンス高度化支援

ビジネス目的の達成、技術動向を踏まえた移行方式の適切性、プロジェクト実行リスク・移行リスクを総合的に評価し、実現可能性を重視したレガシーシステムトランスフォーメーション構想・計画策定および実行支援

データガバナンス構築支援

データ活用を支えるデータ品質やセキュリティ要件を充足するためのガバナンスプロセスの構築

AIガバナンス構築支援

モデル構築、事業価値と実現可能性の仮説検証、倫理的妥当性の検証などにおけるマネジメントプロセスの構築

グローバルITガバナンス構築支援 企業のグローバル化に伴い必要となるグローバルでのITガバナンスの課題抽出から適切な体制の構築までを支援

DX組織体制最適化支援

DX推進組織とIT部門、ビジネス部門のDXに関する機能配置を最適化することによる、目標とするビジネス変革の実現に適した組織体制の構築支援

Strategy

ビジョンの実現に向けたデジタル戦略の策定

デジタル戦略策定支援

DX戦略の一環で実施するITシステムのモダナイゼーションなどに係るプロジェクトの実行リスクに対する管理態勢について、マイグレーション方式やアーキテクチャの特性に応じて評価し、プロジェクトが目標とする価値創出を実現するための評価

デジタルKPI策定・管理支援

デジタル戦略の達成状況を適切に管理するKPI(デジタルKPI)を設定し、デジタル化がビジネスに貢献しているか否かを経営者が把握し、適切な意思決定につなげるための仕組みの構築

Plan/Action

デジタル戦略の実現に向けた計画策定/デジタル化実行支援

データ利活用支援

データ利活用の目的にあったデータプラットフォームの構想策定支援、ビジネス目標における課題解決や新たなビジネスの創出、業務プロセスの改善につながるための支援を実施

システム化構想・要件定義作成支援 システム投資効果を最大化させるため、ビジネス目標に沿った要求事項の整理、業務プロセスの改善を支援し、次のシステムのあるべき姿の策定を支援
レガシートランスフォーメーション計画策定・実行支援 テクノロジー戦略に加え、DXによるビジネス変革の実現に必要な組織能力としてのITオペレーティングモデル、組織体制、ガバナンスプロセス等のTo Be像を定義し、その実現のために必要な取組のロードマップを策定

アジャイルモデル構築・導入支援

システム開発プロセスのアジャイル化からビジネスとITのアジャイルによる一体化までの組織のアジャイルジャーニーにおいて、段階に応じた体制・プロセスの構築と推進支援

プロジェクト推進PMO・CoE支援/プロジェクト管理強化支援

DXプロジェクト推進におけるPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)やCoE(センタ・ーオブ・エクセレンス)の運営やプロジェクト・モニタリング・プロセスの整備を支援

DX人材育成計画策定支援

基幹システム刷新プロジェクトに対するステアリングコミッティのガバナンスを強化するために、プロジェクト全体の方向性の策定やモニタリングプロセスの整備などを支援

プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)支援

IT投資を最適化するための投資案件のライフサイクル全般にわたるガバナンスプロセスの構築

Assessment/
Security/
Compliance

DX実現に向けた準備状況への評価

DXプロジェクトリスク管理態勢評価

DX推進組織とIT部門、ビジネス部門のDXに関する機能配置を最適化することによる、目標とするビジネス変革の実現に適した組織体制の構築支援

情報セキュリティ管理・サイバーセキュリティ管理高度化支援

デジタル化・データ利活用を推進する上で「足かせ」となりやすいセキュリティについて、サイバー攻撃や内部不正のトレンドを踏まえ、対策の最適化・高度化を支援

データコンプライアンス態勢構築支援

システム開発プロセスのアジャイル化からビジネスとITのアジャイルによる一体化までの組織のアジャイルジャーニーにおいて、段階に応じた体制・プロセスの構築

サードパーティリスク管理態勢構築支援

デジタル化の推進により明らかになった、外部パートナー企業との関係性の変化を踏まえたリスク管理態勢の構築

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