広告業 第1回:広告業界の概要

2024年7月10日
カテゴリー 業種別会計

EY新日本有限責任監査法人 メディア・エンターテインメントセクター
公認会計士 公認会計士 齊藤 寛幸/和田 益知

広告業は、広告枠の買い手である広告出稿主に対して、最適な広告戦略の立案や広告制作、各種の広告媒体(メディア)との仲介等を行う業界です。広告媒体としては、以前はマス4媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)が中心でしたが、近年は社会のデジタル化を背景に、国内市場規模としては、インターネット広告費がマスコミ媒体の広告費を上回っており、今後もその差は広がっていくものと考えられています。

また、インターネットの広告が台頭してきたように、メディアのデジタル化や多様化が進んでいます。それに伴い、インターネット広告専門の新規参入業者の増加や海外の広告会社、プラットフォーム企業等が当業界に参入してきており、競争は激化しています。

広告業界のキープレーヤー

上記の業務を担うのが、広告代理店等の事業者であり、形態としては、<図表1>のとおりです。

<図表1> 広告代理店の形態

形態 内容
総合広告代理店

広告の企画段階から制作・出稿までのすべての工程を総合的に担う広告代理店で、テレビ、新聞、雑誌、OOH*2、インターネット等のあらゆる広告媒体を取り扱います。業務内容の詳細は<図表2>をご参照ください。

*2 out of home の略。屋外に設置された広告

専門広告代理店 特定のメディアに特化して広告サービスを提供している広告代理店であり、その分野における専門的なノウハウを有します。
メディアレップ インターネット上における広告の掲載、広告枠の売買等を行う広告代理店であり、自社が保有しているインターネット上の広告枠や広告商品の管理、広告枠の販売を行っています。
ハウスエージェンシー 特定のクライアントだけを担当する専属の広告代理店であり、規模は大きくありませんが、クライアントに特化し、ビジネスを熟知しています。

広告代理店が行う主な業務については、<図表2>のとおりです。それぞれに特化した企業が存在する一方で、総合広告代理店はこれらをすべて担っています。

広告業務の詳細

<図表2> 総合広告代理店の業務

業務 内容
広告枠の販売

媒体社(テレビ局、新聞社等)より媒体枠を仕入れ、広告主へ販売します。なお、インターネット広告については、<広告業界-インターネット広告について>で説明します。

媒体枠の仕入方法については、広告主からの受注に応じて手配するケースのほかに、広告代理店が、テレビや新聞の特定タイムやスペースを、事前に買い取る買切りと呼ばれる方法があります。

メディアプランニング 広告主がターゲットとする顧客層に、広告主のメッセージを効果的・効率的に伝えるためには、どの媒体をどのように活用するかを計画立案します。
クリエイティブ コマーシャルフィルムや、新聞や雑誌に掲載する広告等、広告そのものを制作します。
マーケティング 市場調査や広告効果の調査を実施します。
セールスプロモーション イベントやキャンペーンの計画、運営を受託します。
その他 各種PR業務、映画/アニメ等のコンテンツ制作への投資を行い、放送権の販売・商品化収入等の二次収入を獲得します。

広告代理店においては、上記の各種業務を社内で行うケースもあれば、協力会社への委託をするケースも多くあります。

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