気候変動に関連する財務情報開示の義務化:最新情報と概要 2024年9月
最新動向
- 2025年1月1日以降の気候変動に関する財務情報開示が法制化
- Australian Sustainability Reporting Standards の公表
- 保証パスウェイ(Assurance pathway)の公開草案の公表
概要:
- 2001年オーストラリア会社法(Corporations Act 2001)が改正され、オーストラリアの大企業または金融機関に対し、気候変動開示の義務制度が導入されました。この制度は、上場・非上場の双方に適用され、早ければ2025年1月1日以降に始まる会計年度より開始されます。
- この制度により、対象となる企業は、オーストラリア会計基準審議会(Australian Accounting Standards Board: AASB)が発行しているオーストラリアサステナビリティ報告基準(Australian Sustainability Reporting Standards: ASRS)に準拠した気候変動に 関する開示を含む「サステナビリティ報告書」の提出が求められます。サステナビリティ報告書は、財務諸表と同じ報告主体、報告期間で作成し、同時に公表しなければなりません。
- 会社の取締役は、サステナビリティ報告書がASRSに準拠していることを宣言する必要があります。スコープ3の温室効果ガス排出量、シナリオ分析、移行計画に関する開示については、誤解を招く、または欺瞞的な記述に対する限定責任という形で、取締役には最大3年間の一時的な救済措置が設けられています。修正責任アプローチは、「グループ1」企業の最初のサステナビリティ報告書におけるすべての将来予想に関する記述(forward-looking statements)にも適用されます。この期間中は、オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investments Commission :ASIC)のみが、これらの開示に関連する措置を講じることができます。
- 会社法の改正により、企業のサステナビリティ報告書は、2030年7月1日以降に開始する会計年度から監査(すなわち合理的保証の対象)を受けることが義務付けられています。それ以前の会計年度については、オーストラリア監査・保証基準審議会(Auditing and Assurance Standards Board :AUASB)が、サステナビリティ報告書の各項目に適用される保証要件の段階的な導入を規定します。AUASBは、「保証パスウェイ」案を公表し、一般からの意見を求めています。
- 2024年11月以降、ASICは、これらの気候変動関連の開示要求事項の実施に関して協議し、規制ガイダンスとサポートを提供します。サステナビリティ報告書は、ASICの通常の監視プログラムの下で管理されます。ASICのウェブサイトには、サステナビリティ報告専用のページがあり、新制度やASICの運営方法に関する情報が掲載されています。
本稿は、気候変動に関連する財務情報開示の要求事項の詳細と、企業が今後何をするべきかを解説するものです。
最新の動向としては、気候変動開示の義務付けが2025年1月1日から開始され、その後、加えて保証が要求されることが明らかになっています。これらの要求事項の準備と報告には、相当の取り組みが必要とされますので事前の準備が重要です。
オーストラリアにおける気候関連財務情報開示の義務化に関する最新情報 (2024年9月)(日本語)
オーストラリアにおける気候関連財務情報開示の義務化に関する最新情報 (2024年9月)(英語)
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