EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
資産運用の変化と混乱の要因、資産運用会社が直面する財務面での圧力、それに対処するために取り得る具体的な戦略的イニシアチブおよび実行するための現実的なアプローチを調査しています。
今後10年の間に資産運用会社が直面するであろう、抜本的に異なる未来予想図を検討します。
要点
資産運用会社は現在、非常に厳しい見通しに直面しています。
世界はここ数十年で最も変化が激しく、多極化した、予測不能な状況にあります。これまでの経済面での仮説は通じなくなり、成長は鈍化し、金利や物価は上昇しています。テクノロジーがもたらす混乱の影響が加速しています。また、地政学の変化、および気候は、数年前に考えられなかった、より直接的な影響をもたらしています。
こうした厳しい状況の中、資産運用会社が今後10年およびそれ以降も成功を願うのであれば、戦略的な変革が必要になります。
EYでは、以下の6つのカテゴリーに区分して、資産運用会社が取り組む べき課題を提言します。
資産運用会社は戦略の刷新および変革の過程にあり、よりスピード感のある革新および有意義な連携、全ての人がフィナンシャル・インクルージョン(金融包摂)を享受できるようになることが要請されます。
資産運用会社は幅広い分野で挑戦していかなければなりません。真に差別化が図られた戦略、強い文化とリーダーシップ、人事に対する新しいアプローチおよびデータ、テクノロジーと成長の効果的な一体化、これらの全てが不可欠であり、その達成に絶えず焦点を当て取り組む ことが重要になります。
資産運用の戦略上のレジリエンスの必要性は喫緊の課題になりつつあります。本業界は、地政学、人口統計上の変化およびテクノロジーの変化から厳しい財務圧力および加速する混乱に直面しています。多くの資産運用会社は、真の持続可能な戦略上のレジリエンスを得るための抜本的な変革が必要になるでしょう。