四半期特有の会計処理・簡便的な会計処理と会計方針の変更

2011年7月8日
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

四半期会計基準に定められる四半期特有の会計処理(原価差額の繰延処理及び税金費用の計算)及び簡便的な会計処理について、それぞれ処理方法を変更した場合、会計方針の変更に該当し、遡及適用が求められるのでしょうか。

Answer 

  • 四半期特有の会計処理について
    四半期特有の会計処理は、一定の要件を満たした場合に継続適用を条件に選択が認められる会計方針であるため、その変更は会計方針の変更に該当すると考えられます。従って、遡及適用が求められるものと考えられます。

  • 簡便的な会計処理について
    簡便的な会計処理から本来の会計処理への変更については、「会計処理の対象となる会計事象等の重要性が増したことに伴う本来の会計処理の原則及び手続への変更」(「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準の適用指針」第8項)に該当するため、会計方針の変更に該当しないものと考えられます。

一方、本来の会計処理から、簡便的な会計処理への変更については、そもそも簡便的な会計処理の採用が財務諸表利用者の判断を誤らせないことが前提となっていると考えられるため、会計方針の変更には該当しないものと考えられます。

根拠条文

  • 会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準の適用指針 第8項
  • 四半期財務諸表に関する会計基準 第9項ただし書き

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