四半期における棚卸資産の会計処理

2010年12月13日 PDF
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

四半期財務諸表における棚卸資産の会計処理は、年度の財務諸表とどのように違うのでしょうか。

Answer 

四半期財務諸表における棚卸資産の会計処理は、原則的には年度と同様ですが、次のような取扱いが認められます。

① 原価差異の繰延処理

原価差異が季節的変動に起因して発生したものであり、かつ、原価計算期間末までにほぼ解消が見込まれる場合に、継続適用を前提として原価差異を繰延処理することができます。

② 実地棚卸の省略

四半期会計期間末における棚卸高は、前年度に係る実施棚卸高を基礎として、合理的な方法により算定することができます。

③ 棚卸資産の簿価切下げにおいて正味売却価額を見積る範囲の限定

通常の販売目的で保有する棚卸資産の簿価切下げに当たっては、収益性が低下していることが明らかな棚卸資産についてのみ正味売却価額を見積り、簿価切り下げを行うことができるとされています。

④ 四半期切放し法と四半期洗替え法の選択適用

四半期財務諸表においては、年度の財務諸表において切放し法を採用している場合であっても、継続適用を要件として洗替え法の採用を認めています。

根拠条文

  • 「四半期会計基準に関する会計基準」 第12項
  • 「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」 第6項~第9項

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