Question
役員賞与の支給見込み額の貸借対照表科目は、引当金とすべきでしょうか。あるいは未払金とすべきでしょうか。
Answer
役員賞与は、役員報酬と同様に職務執行の対価として支給されるものであるので、役員賞与の支給が確実であれば未払金計上とし、期末時点で役員賞与の支給が確定していない場合には、支給見込み額を引当金に計上することとなります。
役員報酬の見込み額は、全額税務上損金不算入となりますが、将来損金に算入されるものとそうでないもので、税効果会計上の取り扱いが異なります。
事前届け出給与や業績連動型など、役員賞与が税務上の要件を満たしている場合には、支給時点において、支給額を損金算入ができるため、役員報酬の見込み額に係る加算調整金額は、将来減算一時差異と認められ、他の将来減算一時差異と同様に、回収可能性についての検討ののち、繰延税金資産の計上の可否とその金額を決定します。
支給時点において損金算入ができない役員賞与については、将来減算一時差異でありますが、支給時点において減算額と同額の加算が行われるため、税効果がないことになります。
根拠条文
- 役員賞与に関する会計基準 第13項