EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
当社グループは持株会社形態をとっており、連結子会社Aが製品Pの製造・販売を、連結子会社Bが製品Qの製造・販売を担当しています。持株会社の最高経営意思決定機関においてグループ全体の資源配分に係る意思決定や業績評価を行うに際し、連結子会社A、Bがそれぞれ定期的に作成している業績報告資料を利用している場合、当該連結子会社を事業セグメントとすることはできるのでしょうか。
会計基準では、マネジメント・アプローチを基本的な考え方としており、重複した事業活動を行う複数の連結子会社を会社別に管理している企業などについては、当該連結子会社に対する資源配分の決定および業績評価が企業集団としての経営の見地から行われることを前提として、個々の連結子会社が事業セグメントを構成することがあり得るとされています。
連結子会社を事業セグメントすることができるか否かについては、当該連結子会社が事業セグメントの要件を満たしているかどうかで判断することになります。
(1)収益を稼得し、費用が発生する事業活動にかかわるもの(同一企業内の他の構成単位との取引に関連する収益および費用を含む)
(2)企業の最高経営意思決定機関が、当該構成単位に配分すべき資源に関する意思決定を行い、また、その業績を評価するために、その経営成績を定期的に検討するもの
(3)分離された財務情報を入手できるもの
このケースでは、連結子会社A、Bともに上記(1)~(3)にある事業セグメントの要件を満たしていることから、事業セグメントとすることはできるものと考えられます。