企業内容等の開示に関する内閣府令等の改正のポイント

2015年5月25日
カテゴリー 会計情報トピックス

会計情報トピックス 大関康広

平成26年金融商品取引法等改正(1年以内施行)等に係る政令・内閣府令等が平成27年5月15日に公布

平成27年5月15日に、平成26年金融商品取引法等改正(1年以内施行)等に係る政令・内閣府令等が公布されました。
本改正は、平成26年5月の金融商品取引法改正により、新規上場後3年間は内部統制報告書の監査証明を要しないこととされたことを受け、当該免除期間(3年間)の起算日や当該免除規定を利用できない新規上場企業の資本の額その他の経営の規模について定める改正等です。

1. 改正された主な政令・府令等

  • 金融商品取引法施行令
  • 企業内容等の開示に関する内閣府令
  • 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令
  • 企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)

2. 本改正の概要

本改正により、以下の事項が改正されています。

  • 平成26年5月の金融商品取引法改正により、新規上場後3年間は内部統制報告書の監査証明を要しないこととされましたが、当該3年間の起算日を、上場有価証券の発行者に初めて該当することとなった日(その日が当該発行者の事業年度開始後3ヶ月以内の日である場合には、その事業年度開始後3ヶ月を経過した日)とすることとされています(「金融商品取引法施行令」第35条の3)(注)。
  • 上記免除規定を利用できない新規上場企業の資本の額その他の経営の規模として、資本金100億円以上又は負債総額1,000億円以上とすることとされています(「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令」第10条の2)。
  • 「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(25)の規定による最近5連結会計年度及び最近5事業年度に係る主要な経営指標等の記載において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行った場合は、当該確定処理の内容を反映しなければならないことが明記されました(「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」5-12-2)。

(注)金融商品取引法の施行日(平成27年5月29日)前に、上場後初めて提出する有価証券報告書(上場した期に係る有価証券報告書)の提出期限が到来する会社(期限を待たず提出した場合も含む。)については免除規定が適用されないことに留意が必要です。

3. 適用時期

本件の政令・内閣府令は、平成27年5月29日から施行されます。

4. 公開草案からの主な変更点

上記1. に記載の政令・府令等については、文言等の軽微な修正を除き、公開草案から修正された点はありません。

なお、本稿は本改正の概要を記述したものであり、詳細については本文をご参照ください。

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