契約期間途中からの特例処理の適用

2010年12月28日
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

8年間の長期借入金に対し、契約日から3年経過後にヘッジ目的で5年間の金利スワップ契約を締結した場合、残りの借入期間と金利スワップの契約期間が同じであることから、金利スワップに対して特例処理の適用は可能でしょうか。

Answer 

金利スワップの特例処理は、実務上の要請から、「特例」として金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産又は負債に係る利息に加減すること認めたものです。そのため、特例処理の適用にあたっては、拡大解釈を避け、金利スワップがヘッジ対象たる資産又は負債とほぼ一体とみなせる場合に限られます。

金利スワップの特例処理に関して、解釈の幅を持たせないという考え方から、「契約期間」は、残存契約期間ではなく、当初からの契約期間を示すものと解釈することが特例処理を認めた趣旨に合うものと考えます。したがって、当該金利スワップに特例処理を適用することはできません。

ただし、特例処理が適用できない金利スワップであっても、ヘッジ会計の適用は可能です。

根拠条文

  • 「金融商品会計に関する実務指針」 第178項、第346項

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